分科会4 参加~ありたい社会を実現する参加のあり方を考える
テクノロジーを使った新しい参加/課題解決の可能性

テクノロジーを使った社会課題の可視化や課題解決への取組みが注目されています。災害時における被災地や支援に関する情報発信、待機児童問題に取り組む一歩として保育園の情報が一目でわかるようにした「Tokyo保育園マップ(ベータ版)」、ごみ問題を解決するステップとして自治体ごとのごみ出し日やごみの種類を簡単に確認できる携帯アプリ「5374.jp」。若い世代のエンジニアが中心になり、さまざまなステークホルダーを巻き込んで社会課題を可視化し、新しい参加の機会を作りながら、問題解決に取り組んでいく新しい動きが、日本だけでなく世界各地で広がっています。
本セッションでは、日本でこうした活動を実践している人たちや、新しい社会参加の中心地の一つである米国からゲストを招へいし、国内外の事例を伺います。そして中間支援組織、NPO/NGO、行政、当事者がこのような取り組みにどうかかわっていけば新しい参加が促進できるかを会場のみなさんと考えます。

協力:一般社団法人Code for Japan

■スピーカー

関 治之(せき はるゆき)さん
一般社団法人 Code for Japan 代表

mr_seki「テクノロジーで、地域をより住みやすく」をモットーに、会社の枠を超えて様々なコミュニティで積極的に活動する。東日本震災時に sinsail.info という震災情報収集サイトの代表を務め、被災地での情報ボランティア活動を行なったことをきっかけに、住民コミュニティとテクノロジーの力で地域課題を解決する「シビックテック」の可能性を感じ、2013年に一般社団法人コード・フォー・ジャパンを設立。合同会Georepublic Japan 代表社員CEO、株式会社 HackCamp 代表取締役社長。神戸市 チーフイノベーションオフィサー、内閣官房 オープンデータ伝道師を務める。
宝楽 陸寛(ほうらく みちひろ)さん
特定非営利活動法人 SEIN 事務局長

mr_horaku大学卒業後、起業経験を経て2008年にNPO法人 SEIN(サイン)で活動を始める。大阪府堺市内を中心に、ビジネスからボランティアまで、広報や情報発信、組織運営のコンサルティングとして活動。NPOや市民と行政、企業が恊働で地域課題を解決し、人やまちが元気になるコミュニティづくりを進めている。NPOのためのICT支援者ネットワーク運営団体。
小柴 徳明(こしば のりあき)さん
社会福祉法人 黒部市社会福祉協議会 総務課 経営戦略係長

mr_koshiba保健体育の講師を経て、社会福祉協議会に入社。赤い羽根共同募金改革や広報改革プロジェクト、近隣社協との連携事業などを担当。現在は、平成27年に新設した経営戦略係として法人の基盤強化、経営の中長期ビジョンの策定、シンクタンク事業の立ち上げなどに取り組む。好きな言葉は「やってみなりゃ分からない」。好きな飲み物は「カシスウーロン」。
山元 圭太(やまもと けいた)さん
株式会社 PubliCo 代表取締役COO

mr_yamamoto経営コンサルティングファームに5年間勤務の後、2009年4月にかものはしプロジェクトに入社し、日本部門の事業全般(ファンドレイジング・広報・経営管理)を統括。2011年より、非営利組織に対する運営支援を行っている。NPO法人日本ファンドレイジング協会理事/認定ファンドレイザー、NPO法人国際協力NGOセンター(JANIC)理事、島根県雲南市地方創生総合戦略推進アドバイザーを務める。
福島 健一郎(ふくしま けんいちろう)さん
一般社団法人 Code for Kanazawa 代表理事/アイパブリッシング株式会社 代表取締役

mr_fukushima2009年4月に金沢でアイパブリッシングをパートナーと創業。モバイルやオープンデータを軸にしたアプリやサービス開発を続けている。また、地域の課題をITの力で解決するために、2013年5月にCode for Kanazawaを9人で設立。日本で初めてのCode for コミュニティとなった。2014年に一般社団法人化。Code for Kanazawaが開発した5374(ゴミナシ).jpは全国のコミュニティの手で2016年8月末現在で90都市以上に広がり、国産初のシビックテックアプリと言われている。
Monique Baena-Tan(モニック・バエナ タン)さん
米国 Code for America, Community Engagement User Researcher

ms_monique-baena-tanニューヨーク市のパーソンズ大学のデザイン&アーバン・エコロジー専攻修士課程修了。
テクノロジーやデザインの力によって行政や地域サービスの効率化を進める非営利組織Code for Americaで、地域活動の取り組みのユーザー調査を指揮している。主に組織的な最優先事項とコミュニティのニーズを明らかにする参加型デザインの調査プロセスの開発をCode for Americaの全米にある地域コミュニティ「ブリゲイド(Brigade)」のボランティアネットワークと共に取り組む。またCode Across やNational Day of Civic Hackingといった全米中の行動を促す日(national days of action)のプログラムの開発やコーディネーションなど、ブリゲイドのネットワークマネージメント支援も行っている。
Chris Worman(クリス・ワーマン)さん
米国 TechSoup, Senior Director, Alliances and Community Engagement

mr_worman1998年から市民社会に携わる。初めは米国のオンラインコミュニティに焦点を当てていたが、アメリカ合衆国連邦政府が運営するボランティア派遣組織「平和部隊」に加わり、2006年にルーマニアに派遣される。同国初のコミュニティ財団 (www.szka.org) や多くの社会的企業の立ち上げに携わる。TechSoup に戻ってからは、Transparencee.org という名目的民主主義社会に市民が参画するためのシビックテックのツール構築に専心するヨーロッパ中の組織のネットワークを構築した。現在はTechSoupの本部があるサンフランシスコに戻り、技術・社会変化のグローバル連携を発展させるためのコミュニケーションやコンテンツチーム群を率いている。