分科会2 レジリエンス~危機に対応できる地域
住民の声を聴き、地域主体のまちの姿を描く

災害からの復興の過程において、住民の声をいかに反映させるかは重要な課題です。しかし、そうした状況下では被災された方のおかれる状況は流動的で、「住民の声」を把握するのは容易ではありません。また被災住民のいち早い生活再建のために、対応を急ぐ声があるのも事実で、それに応えるために十分な議論を重ねる間もなく、行政主導で復興計画がまとめられることも少なくありません。
非常時の困難な状況において、被災住民がよりよい形で「ふだんのくらし」を再構築できるよう、市民セクターはいかに寄り添い、住民の声を聞き、復興の道筋につなげるべきか。住民主体の復興まちづくりのあり方について考えるとともに、災害のみならず、少子高齢化や地域経済の疲弊など、様々な形で現れる地域の存続の危機に、住民主体で対応していくためのヒントを探ります。

■スピーカー
阿部 巧(あべ たくみ)さん
公益社団法人中越防災安全推進機構ムラビト・デザインセンター長

mr_abe2004年10月に起こった新潟県中越地震において、復興支援の中間支援組織として「中越復興市民会議」の立ち上げに参画し、コーディネーターとして活動。その後、公益社団法人中越防災安全推進機構に所属を変え、中越地域の集落への直接支援のほか、地域支援を行う地域復興支援員や地域おこし協力隊の研修・サポート業務、「にいがたイナカレッジ」インターンシップ事業等に従事。

 

横田 能洋(よこた よしひろ)さん
特定非営利活動法人 茨城NPOセンター・コモンズ 代表理事

bun2-yokota茨城大学で社会学と障がい者運動に出会う。1991年茨城県経営者協会に入り企業の社会貢献推進などを担当。1996年より茨城NPO研究会を立上げ98年に同会を母体に設立された茨城NPOセンター・コモンズに転職し常務理事事務局長を務める。2015年7月より代表理事に就任。NPOの運営相談を行うほか、行政、企業、労働団体、大学とNPOのコーディネートに取り組む。引きこもっていた青年、福島からの避難者、生活困窮者の相談や就労支援に関する事業を立ち上げ、2009年からは自宅のある常総市を中心に外国とつながる児童生徒の学習支援も行っている。2015年の常総市の水害以後、被災者の生活再建を支援するため助け合いセンターjuntosを立ち上げ支援活動を継続している。

■コーディネーター
遠藤 智栄(えんどう ちえ)さん
地域社会デザイン・ラボ 代表

bun2-endo仙台市在住。雑誌の企画編集、地域活性化のコンサルティング、NPOの中間支援などの仕事を経て独立。現在は「ひと育ち・まち育ち」をキーワードにアクティブ・シチズン育成、NPO/地域団体の支援、政策参画・提案のサポート、フューチャーセッション等を行う。復興関連では、住民主体での整備計画づくりやNPOの基盤整備の支援、災害公営住宅の自治会づくり・サークルづくりのサポートを行っている。

※登壇者が一部変更になりました(2016/10/25)