協賛プログラム3
豊かな市民社会づくりに企業のお金を活かすには?

1990年代の後半から、社会貢献活動の新たな取り組みとして、NPOへの助成活動に取り組む企業が登場しました。この約20年間で、各企業の特色を活かした助成プログラムが日本社会に誕生し、さまざまな社会課題に取り組むNPOへの助成を通じて、社会課題の解決や新しい市民社会の創造に貢献しています。
今後、加速化する社会変化や多様化する社会課題のなかで、企業の社会的な役割と貢献への期待はますます大きくなっており、多様な助成プログラムの企画開発力や運営力、展開力、社会への発信力が求められています。
今回のセッションでは、15年にわたりNPOへの先駆的な助成プログラムに取り組んできた2つの企業と、企業による市民活動への助成プログラムの企画開発と運営に協力してきたNPOの取り組みをもとに、それぞれの実践知をより多くの企業や資金仲介NPOと共有し、市民社会の基盤づくりを考えます。

実施団体:特定非営利活動法人 市民社会創造ファンド

■スピーカー

坂本憲治(さかもと けんじ)さん
特定非営利活動法人市民社会創造ファンド シニア・プログラムオフィサー

mr_sakamoto建築・都市計画を学んだ後、市民参加・協働のまちづくりの現場に関わり、NPOと資金循環の仕組みに関心を持つ。2001年に民間コンサルタントを退社し、大阪ボランティア協会(2001年)、日本NPOセンター(2002‐2006年、市民社会創造ファンドに出向)を経て、2006年に市民社会創造ファンドに転籍。2002年以降、ファイザー、中央労働金庫、マイクロソフト、PMJ、パナソニック、TOTO、住友生命健康財団など、企業や財団が取り組むNPOに関する助成事業の開発・運営のコンサルティングと実務に携わっている。
下野由絵(しもの ゆきえ)さん
ファイザー株式会社 企業広報課 担当課長

ms_shimono2000年ファイザー入社。開発部門の社内外広報担当等を経て、2011年、広報部に異動し、企業広報、製品広報を担当。2012年からファイザーの社会貢献活動の柱の一つである「ファイザープログラム~心とからだのヘルスケアに関する市民活動・市民研究支援」事務局を務め、社内外に向けて企業の社会貢献活動、ならびに助成団体の活動の広報も行っている。
東郷琴子(とうごう ことこ)さん
ms_togoパナソニック株式会社 ブランドコミュニケーション本部 CSR・社会文化部 CSR・企画推進課 主務

1992年 松下電器産業(株)(現パナソニック(株))に入社。人事部門で給与実務全般を担当した後、1999年にパナソニックの社会貢献活動を推進する現在の部署へ異動。社会福祉分野の担当を経て、2006年よりNPOの組織基盤強化を応援する「Panasonic NPOサポート ファンド」を担当。現在も同ファンドを含む6つのNPO組織基盤強化支援プログラムを担当している。
相馬潤子(そうま じゅんこ)さん
特定非営利活動法人みやぎ発達障害サポートネット 代表理事

ms_soma宮城県桃生町出身。玉川大学卒業後、宮城県及び仙台市の公立小学校教員として勤務。「かけがえのない自分を大切に」をモットーに通常の学級や特別支援学級の子どもたちと学級づくりを実践。仙台市児童相談所や仙台市発達相談支援センター勤務時には多くの保護者との出会いがあり、その一つ一つが現在に至る心の支えとなっている。2011年7月現職に就任。自閉症・発達障害のある方の自分らしく輝ける社会が実現できる組織をめざして、Panasonic NPOサポート ファンドの助成を受けて組織基盤強化に取り組んでいる。
清田仁之(きよた まさゆき)さん
特定非営利活動法人月と風と 代表

mr_kiyota1974年生まれ。大学在学中にほんの少しだけ演劇をひとかじり。2006年11月福祉・アート・まちづくりNPO「月と風と」設立。ミニマムサイズのつながりづくりに主眼をおいたプロジェクトを立ち上げる。現在はファイザープログラムの助成を受けて、銭湯・おふろのプロジェクト『劇場型銭湯2016』を推進中。社会福祉士/第5回詩のボクシング兵庫県大会チャンピオン。

■コーディネーター

渡辺 元(わたなべ げん)さん
公益財団法人助成財団センター 事務局長/プログラム・ディレクター

(公財)トヨタ財団プログラム・オフィサーとして、研究および市民活動等に関する助成事業の開発・運営に長年携わり、その後はプログラム部長・事務局次長を務める。この間、都留文科大学非常勤講師、立教大学大学院特任教授も務めたほか、NPO法人 市民社会創造ファンドの立ち上げにも携わり、現在、副運営委員長。2013年1月より(公財)助成財団センター プログラム・ディレクターとしてトヨタ財団より出向、本年4月より事務局長を兼務し現在に至る。14年4月より立教大学大学院客員教授。