地方分権が進み、社会・経済の先行きが見えにくい今、まさに、地域課題を、地域の力で解決することが求められています。
これまでも「市民参加」や「協働」などのキーワードのもと、さまざまな取り組みが模索されてきましたが、地域課題を解決するには行政やNPOだけで取り組んでいても限界があることが見えてきました。
今、まさにNPOや行政だけでなく地縁組織、地域企業など多様な地域のステークホルダーが課題を共有し、互いに責任を引き受けて主体的に参画することが求められています。
ただ、単に多様な関係者が揃った場を設定するだけでは展望は開けません。課題を真ん中におき、その課題解決に主体性を持って参画できるしかけが必要です。そのためにはNPOも行政も、これまでのやり方からの変容が求められるでしょう。
地域課題解決のためにNPOと行政は何ができるのか。対話を通して考えます。
日時: | 2013年2月22日(金)10:30~17:30 | |
会場: | かながわ県民センター (横浜市神奈川区鶴屋町2-24-2 ※JR横浜駅きた西口から徒歩5分) |
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主催: | 認定特定非営利活動法人 日本NPOセンター | |
協力: | かながわ県民活動サポートセンター | |
対象: | 行政職員、NPO支援組織関係者、NPOや地域活動に関わっている方 等 | |
定員: | 200名(先着順。定員になり次第、締め切ります) | |
参加費: | 5,000円(日本NPOセンター正会員は3,500円) ※参加費は資料代等。参加費に昼食代は含まれません。 ※団体正会員の会員価格適用は3名まで。 |
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お申込み: | お申込みページから必要事項をご登録ください。 参加費の支払方法等は参加決定通知とともに送付いたします。 |
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プログラム: | 10:30~11:45 基調対談 11:45~13:00 休憩(かながわ県民活動サポートセンター館内見学ツアーを開催します) 13:00~16:00 分科会 16:10~16:30 名刺交換会 16:30~17:30 クロージング |
※時間・内容について、変更になる場合があります。
10:30~11:45 基調対談
地域課題に地域の力でどう立ち向かうか
多様化し山積する地域課題に対して、唯一絶対のリーダーの誕生を待つだけではもはや課題は解決しません。市民一人ひとりが当事者として参画し、課題に取り組むことが求められています。真の意味での「新しい公共」「市民自治」の実現に向けて行政とNPOは何をすべきか。そして地縁組織や地域企業なども含めた地域内の多様なステークホルダーをいかにつなぐか。
多様な市民の参画にこだわる小田原市の加藤憲一市長から、その取り組みと自治体として目指す方向性についてお話いただきます。
■登壇者
13:00~16:00 分科会
分科会1 〜入門編〜
マルチステークホルダープロセスことはじめ
いまさら聞けない(?)「マルチステークホルダープロセス」について、じっくりと解説します。協働と同じなのか違うのか?地域の課題解決の新たな形と言われているが、何が新たな形なのか?なぜ、プロセスという言葉が入っているのか?日本語にはならないのか?企業のCSRに関係している言葉で、自治体にはまだ早いのではないか?これまでの意思決定のやり方と何が違うのか?などなど、率直な疑問に答えます。
■報告者
- 黒田 かをりさん
一般財団法人CSOネットワーク 事務局長・理事
■聞き手
- 平田 裕之さん
一般社団法人環境パートナーシップ会議
パートナーシッププロデュース部国内プロジェクトリーダー
分科会2 ~実践編1~
マルチステークホルダープロセスを始める、仕掛けを考える
地域の課題が、より多様化、重層化、複雑化する中で、地域内にいる様々な関係者の責任ある関わりが重要です。しかし、多様なステークホルダーを巻き込むために、何から始めたらいいのかわからない、という声も多く聞かれます。
この分科会では、マルチステークホルダープロセスを始めるにあたって、多様な関係者をいかに巻き込み、責任感を持って関わっていただくのか、そのためにNPOと行政は何ができるのかについて、新しい公共支援事業を活用した事例と、それとは関係なく地域内で展開された事例をもとに、マルチステークホルダープロセスの「入り口」に焦点を当てた議論を進めます。
■事例報告者
- 石原 達也さん
特定非営利活動法人岡山NPOセンター プログラムオフィサー - 長妻 敏浩さん
柏市松葉近隣センター所長 (千葉県)
■コーディネーター
- 青海 康男さん
特定非営利活動法人いしかわ市民活動ネットワーキングセンター 事務局長
/金沢市協働をすすめる市民会議アドバイザー
/金沢学生のまち市民交流館コーディネーター
分科会3 ~実践編2~
マルチステークホルダープロセスの継続を考える
マルチステークホルダープロセスを苦労して進めても、「金の切れ目が、縁の切れ目」となってしまっては意味がありません。課題を共有し、官民で責任を分かち合って取り組みを行い、また新たな課題を発見して取り組む。そのサイクルが継続されることが地域にとって重要です。
神奈川県の新しい公共支援事業モデル事業として町、漁協、観光協会など多様な関係者と連携して取り組んだディスカバーブルーと、福岡県大牟田市での震災支援や見守り活動の事例を伺い、どのようにマルチステークホルダーの力を結集し、責任を分担して、一過性でない取り組みとして継続していけるのかについて、参加者の皆さんと一緒に考えます。
■事例報告者
- 水井 涼太さん
特定非営利活動法人ディスカバーブルー 代表理事 (神奈川県真鶴町) - 田中 優子さん
大牟田市 市民部市民協働推進室地域コミュニティ推進課 主査 (福岡県)
■事例報告およびコーディネーター
- 古賀 桃子さん
特定非営利活動法人ふくおかNPOセンター 代表
16:30~17:30 クロージング
復興への取り組みから学ぶ、これからの地域のあり様とは
東日本大震災から2年を迎えようとしています。被災地の復興に向け、すべての関係者が真摯な取り組みを継続されています。一方で、地震津波被害という形ではっきりと私たちの目の前に現れた被災地の課題は、全国の様々な地域で抱えている課題を如実に表しているようにも見えます。
震災を機に見えてきた地域の課題を、いかに多様な関係者とともに解決していくのか。そこには「復興」という言葉が持つ印象を一歩深めた、よりよい地域社会への再構築という視点が必要です。そしてその視点は課題を抱えるあらゆる地域へのヒントが含まれています。その課題に最前線で取り組む陸前高田市の久保田副市長のお話を伺い、未来の地域社会を見据えます。
■登壇者
- 久保田 崇さん
陸前高田市 副市長 (岩手県) - 萩原 なつ子
特定非営利活動法人日本NPOセンター 副代表理事