そのような中、政府では「新しい公共」という新たなキーワードを打ち出し、多様な担い手の連携により地域課題を解決するための後押しする施策が次々に打ち出されています。このような社会の変化をNPO や行政は、どのように捉え、どのように対応していくのか? また、地域自治の抱える課題の増加は加速度的に進んでおり、生活者も市民団体も行政も変化のスピードについていけず、地域により疲弊感がさらに広がる中、どのようなアプローチが必要なのか? 改めて考える機会としてフォーラムを開催したいと思います。ぜひ、ご参加ください。
日時: | 2011年2月17日(木)10:30~17:00 ※お申込み締め切り 2011年2月10日(木) ただし、定員になり次第、締め切ります。 |
会場: | かながわ県民センター (横浜市神奈川区鶴屋町2-24-2 ※JR横浜駅きた西口から徒歩5分) |
運営: | 特定非営利活動法人 日本NPOセンター(主催) NPOと行政の対話フォーラム実行委員会(企画・運営協力) |
協力: | かながわ県民活動サポートセンター NPO活動推進自治体ネットワーク「協働事業提案制度研究会」 「新しい公共支援事業」を考えるNPO支援ネットワーク |
対象: | 行政職員、NPO支援組織関係者、NPOや地域活動に関わっている方 等 |
定員: | 200名(先着順。定員になり次第、締め切ります) |
参加費: | 5,000円(日本NPOセンター正会員は3,500円) ※参加費は会場費や資料代等。参加費に昼食代は含まれません。 |
お申込: | お申込みページから必要事項をご登録ください。 参加費の支払方法等は参加決定通知とともに送付いたします。 |
※時間・内容について、変更になる場合があります。
10:30~11:00 基調発題1
私たちが求める「新しい公共」とは何か
山岡 義典 (日本NPOセンター 代表理事)
「新しい公共」という言葉が広がる中、「公共」の概念が大きく変わろうとしています。このことは、一過性のブームではなく、市民生活にも地域にも大きな変化をもたらす兆しがしています。そんな中でNPOや行政はどのような取り組みや意識改革が必要とされているのか。行政が支える公共と民間が支える公共とはどのような違いがあるのかを改めて考えると同時に、今後のNPOと行政のかかわりのあり方について考える機会とします。 政府が提唱する「新しい公共」が目指すものは何か?「新しい公共」を進めるために検討されている内容は何か?一連の流れに沿って整理します。また、具体的な政策として動き始めた「市民公益税制」や「新しい公共支援事業」などの動きと、それに合わせてNPOが実施してきた動きについて、「新しい公共」推進会議と「新しい公共支援事業」の運営会議の委員の視点から解説・整理し、分科会を進める上での情報共有の機会とします。
11:00~12:00 基調発題2
「新しい公共」関連の政府の動きと民間の動き
早瀬 昇 (大阪ボランティア協会常務理事/日本NPOセンター副代表理事)
政府が提唱する「新しい公共」が目指すものは何か?「新しい公共」を進めるために検討されている内容は何か?一連の流れに沿って整理します。また、具体的な政策として動き始めた「市民公益税制」や「新しい公共支援事業」などの動きと、それに合わせてNPOが実施してきた動きについて、「新しい公共」推進会議と「新しい公共支援事業」の運営会議の委員の視点から解説・整理し、分科会を進める上での情報共有の機会とします。
昼食休憩中、希望者には、かながわ県民活動サポートセンターの館内ツアーを実施いたします。
1315~17:00 分科会
分科会1 新しい公共支援事業の3+αの事業を考える
いよいよ4月から地域の新しい公共の担い手づくりとその活動の基盤整備を目的にした「新しい公共支援事業」が各地でスタートします。急ピッチで進められ、じっくりと考え、議論する間もないままの開始となりましたが、はたして2 年間でどれほどの効果を出すことができるのか?どう進めればその成果を出し、地域に新たな資産を残すことができるのか? そんな思いをお持ちの方も多いと思います。
そこで、この分科会では、「地域でつくる財源の仕組み」「担い手を広げるための仕組み」「協働を広げるための仕組み」の3つの仕組みに焦点をあてて事例を基に考えます。
■事例報告者
米田 佐知子さん (子ども未来ファンド 事務局長)
実吉 威さん (市民活動センター神戸 理事・事務局長)
横田 能洋さん (茨城NPOセンター・コモンズ 常務理事・事務局長)
■コーディネーター
田尻 佳史 (日本NPOセンター常務理事・事務局長)
分科会2 多様な協働事業提案制度から見えてきた協働のエッセンス
近年、自治体がNPO の提案を受け止め、これを協働事業として実施する制度が全国的な広がりを見せています。「NPO 活動推進自治体ネットワーク『協働事業提案制度研究会』」では、このような制度について調査・研究活動を行ってきました。制度研究では、よりよい協働事業を生み出すため、自治体ごとにさまざまな工夫が見られました。例えば、NPOと行政との“協議”を行うタイミングや方法、内容、にもさまざまなやり方と効果があります。今後、国が実施する「新しい公共支援事業」をきっかけに、新たな協働事業に取り組む自治体が増えると予想されます。
そこで、この分科会では、特に“協議”に焦点を当てて、協働のエッセンスについて、研究結果や事例報告を通じて、参加者の皆さんとともに議論します。
■事例報告者
[事例1]
〈NPO〉 萩原 香さん (まえばし市民活動支援センター副理事長)
〈行政〉 菊地 高士さん (群馬県NPO・ボランティア推進課 主幹)
[事例2]
〈NPO〉 大浜 あつ子さん (スマイルクラブ理事長)
〈行政〉 沖本 由季さん (柏市市民活動推進課 主幹)
[事例3]
〈NPO〉 志田 早苗さん (かながわ難民定住援助協会)
〈行政〉 山本 春美さん (大和市市民活動課 主査)
■コーディネーター
谷本 有美子さん (神奈川県地方自治研究センター 研究員)
分科会3 NPO評価で何が変わるのか
NPOが公共的な財・サービスの担い手として期待される中で、情報の開示や評価のあり方についても関心が高まっています。新しい公共支援事業の実施にあたっては、スタート地点での選定に関する評価、中間地点での進捗状況に関する評価、ゴール地点での実績に関する評価が必要となりますが、NPOに対する評価体系は確立された状況ではなく、現場での混乱も懸念されています。
そこで、この分科会では、NPOの評価について先行的な研究を行っているNPO法人評価みえと「エクセレントNPO」をめざそう市民会議の成果を通じて、新しい公共支援事業にも援用が可能な「NPOの評価のあり方について」考えます。
■基調発題
片山 信彦さん (ワールドビジョンジャパン事務局長/「 エクセレントNPO」をめざそう市民会議 理事)
粉川 一郎さん (武蔵大学社会学部メディア社会学科准教授/評価みえ初代代表)
■コメンテーター
萩原 なつ子 (日本NPOセンター常務理事/立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授)
■コーディネーター
椎野 修平さん(二宮町商工会事務局長/元かながわ県民活動サポートセンター・サポート部長)
分科会4 NPOと行政,そして地縁組織のつながり
経済状況や社会環境の変化により、地域課題は多様性を見せており、行政だけでは対応が難しくなっています。そこで、住民の生活基盤である地縁組織と地域生活課題に取り組むNPOの関係を見直すことにより、新たな地域社会の可能性が見えてくるのではないかと考えます。
そこで、この分科会では、「新しい公共支援事業」のモデル事業の実施ガイドラインでも多様な主体が地域づくりに参画が求められているように、地域の主要なステークホルダーである“NPO”と“地縁”の連携を進めるにあたり、「NPOと地縁組織の協働の有効性」「NPOと地縁の協働の阻害要因」「NPOと地縁の協働で行政に求められる役割」「うまくいくコツ」に関し、先進事例をもとに参加者の皆さんとともに議論します。
■事例報告者
絹川 正明さん (神戸市西区竹の台1丁目自治会長/竹の台地域委員会副委員長)
手塚 明美さん (藤沢市市民活動推進連絡会 理事・事務局長)
■コーディネーター
青海 康男さん (いしかわ市民活動ネットワーキングセンター理事・事務局長)