「新型コロナウイルスの危機に対する休眠預金の活用に関する提案書」の取り扱いについて
2020年5月19日 日本NPOセンター常務理事 田尻佳史
新型コロナウイルス感染によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみを申し上げるとともに、罹患された方々の一日でも早い完治をお願っております。
日本NPOセンターでは、全国に広がりをみせる新型コロナウイルスの影響により、現場で活動するNPOへの影響を回避、また軽減することにより、各活動の裨益者への影響をできるだけ少なくするために、各地のNPO支援組織や現場のNPOの多くの方々と共に取り組みを行っています。
その取り組みの一環として、政策提言にも取り組んでおりますが、その取り組みは多岐にわたるために、必要に応じて連携団体の提案への賛同や当センター理事をはじめとする関係者との連携による取り組みも複数あります。それら連携による取り組みに当センターの名称等を使用する場合においては、理事会もしくは三役会(代表理事、副代表理事、常務理事により構成)で確認を取り、了承を得て実施することになっています。
今回の複数の提言活動において、一部について、そのプロセスの確認がなされなく公開されたものがあります。この場をお借りしてご報告するとともに、お詫び申し上げます。
〇新型コロナウイルスの支援に関して、当センター理事が当センター名を使用して提出された要望書類
(1)NPO議員連盟 宛
「新型コロナウイルスの影響によるNPO及び多様な市民活動の存続危機に対する支援に関する要望書」(4月9日) 当センター名の使用を承諾。要望書については各地のNPO支援組織が賛同。
(2)各地のNPO支援組織 宛
「各地の都道府県及び政令市等への要望書提出のご提案」(4月13日)当センター名の使用を承諾
(3)休眠預金活用議員連盟 会長 塩崎議員 宛
「新型コロナウイルスの影響による様々な社会課題の拡大・増加の危機に対する休眠預金の活用に関する要望書」(4月21日)当センター名の使用を承諾
(4)休眠預金活用議員連盟 会長 塩崎議員 宛 (その他関係団体にも配布)
「新型コロナウイルスの危機に対する休眠預金の活用に関する提案書」(4月24日)
※本件の提案書については、当センターの承諾プロセスがなく提出されたものです。
なお、本件の提案内容がセンターの主張等と違う点が含まれていた点についても確認しました。
〇当センター独自に提出した要望書類
(5)5月15日に公明党NPO局からヒアリングを受け、当センター独自の要望を提出しています。
〇取り扱いにて
上記(4)の提案書については、一部会員からのご指摘も受け、三役会にて経緯の確認等を実施し、名義使用の理事には、代表理事から厳重注意を行いう共に、一連の経緯等について理事に報告いたしました。また、理事会において、本件について当センターのホームページにて、公開することにしました。
今後同様の問題が起きないように、名義等の使用に関するルールを見直すことを併せて決定しております。
〇むすびに
最後になりましたが、新型コロナウイルス感染の拡大の防止のために、活動に多大な影響を受けているNPO等への支援にご尽力いただいている関係者の皆様にお礼申し上げるとともに、長期化するNPOの課題に対して共に歩んでいただけますことを願っております。