東日本大震災現地NPO応援基金[特定助成] 東日本大震災復興支援 JT NPO応援プロジェクト(第2期)第4回選考を行い、以下の通り決定いたしました。
助成先一覧
No. | プロジェクト名/団体名 | 所在地 | 助成額 (単位:万円) |
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1 | 被災地-子ども応援プロジェクト 特定非営利活動法人 フードバンク岩手 |
岩手県 盛岡市 |
500 |
2 | 被災地の中高生と大学生、大人の学びあいによるコミュニティづくり事業 特定非営利活動法人 未来図書館 |
岩手県 盛岡市 |
290 |
3 | 岩手県釜石市箱崎半島部の漁業集落復興まちづくり事業 特定非営利活動法人 釜石東部漁業管内復興市民会議 |
岩手県 釜石市 |
342 |
4 | 「居場所ハウス」を活用した、住民の生活環境向上とコミュニティ創出事業 特定非営利活動法人 居場所創造プロジェクト |
岩手県 大船渡市 |
373 |
5 | 南三陸町戸倉 復興公営入居者の引きこもりを防ぐ、外出支援事業 一般社団法人 復興みなさん会 |
宮城県 南三陸町 |
200 |
6 | キッチンカーで女川を元気に 一般社団法人 コミュニティスペースうみねこ |
宮城県 石巻市 |
247 |
7 | カーシェアリングによるコミュニティ支援 一般社団法人 日本カーシェアリング協会 |
宮城県 石巻市 |
498 |
8 | コミュニティカフェ・うめばたけ 特定非営利活動法人 まちの寄り合い所・うめばたけ |
宮城県 石巻市 |
196 |
9 | 東日本大震災被災地におけるグリーフケアの実践と普及・啓発事業 NPO法人 仙台グリーフケア研究会 |
宮城県 仙台市 |
375 |
10 | 被災地の障害者が素敵に生き、はたらく事を応援するプロジェクト 特定非営利活動法人 ポラリス |
宮城県 山元町 |
330 |
11 | 地区住民の暮らしを守り支える「ひっぽ移動販売プロジェクト」 一般社団法人 筆甫地区振興連絡協議会 |
宮城県 丸森町 |
407 |
12 | 福島で暮らしていく上で、不安を乗り越え未来の指標を獲得していくための活動 NPO法人 ふくしま30年プロジェクト |
福島県 福島市 |
271 |
13 | 空き家を地域と共に再生し地域コミュニティづくりに活用する事業 特定非営利活動法人 中之作プロジェクト |
福島県 いわき市 |
475 |
*助成件数:13件 助成総額:4,504万円
*2018年2月までの応募について3,4,5,6月に選考し助成を決定した。
*助成期間は、2018年7月1日から2019年6月30日まで。
選考総評
選考委員長 大島 誠
今年1月 仙台での第2期第3回の助成交付式の後 日本NPOセンターのJTプログラム担当者にお願いをして、これまでの助成団体の活動フィールドを2日間に渡り視察させていただきました。当然と言えば当然でありますが、申請書から受けた印象と現実は全く異なり、助成を決定する立場として少々複雑な気持ちになりました。
今回の助成には68件の応募をいただきました。事務局による予備審査で選定された31件を選考会で議論し、15件に候補を絞りました。今回も最終的には団体へのヒアリングと現地調査の報告を聞いたうえで、選考委員長の私が13件の助成を決定いたしました。以下に今回の審査で感じたことを記します。
被災地の市民活動は、大きく分けると2種類になると思います。震災や津波災害、原発事故による被害そのものに向き合い、災害そのものの悲惨さや教訓を後世に残そうとする活動と、被災者の生活再建に取り組む活動です。被災者の生活再建に取り組む活動は、更に個人の生活や健康にかかわる問題と、コミュニテイー創りなど集団に関わる問題に分かれます。また農業や漁業などの産業の再生や新しいビジネスへの挑戦の姿勢も見られます。これらの活動を一堂に申請頂き審査をいたしますので、審査会は毎回白熱し難航するのです。
しかし、今回の現地視察でたくさんの事に気づきました。震災から7年がたち、震災の記録や教訓を残そうとする活動は、行政との協働や民間からの支援を受け、遺構整備やデータの保存、人々の思いの綴りなど一定の成果を残しつつあると感じました。
一方、被災者の生活に関わる活動は、震災から7年の時間が過ぎ、被災者の生活や気持ちに変化が出てくる中で、サービス提供者の思いとサービスを受ける側の思いにズレが生じてきている事。震災後、個人の思いで立ち上げた団体の活動が人材難、資金難、サービスを必要とする人の減少などで 活動の転機に差し掛かっている事。震災間もないころ、被災者の元気の拠り所であり被災地の元気のシンボルであった活動が その役目を終えようとしているのではないかと感じた事。震災後に被災地域に入り、活動してきた人たちが今後の身の処し方を考えなければならない時期に差し掛かっている事。そして何よりも、地域の生活再建には地域の人々が本気になって動き出さなければならないのだと痛感いたしました。
そうした中、今回の応募には従前とは大きく異なる傾向を感じました。被災地域が本気になって動き出したと感じる申請が多かったのです。申請書類は読みながらグイグイと引き込まれていく内容のものが多く、活動の様子が目に浮かぶような、そして地に足がついた安定感を感じる爽やかさがありました。地域内の高齢者の買い物支援に自ら動き出す地域、学校やPTAと協力して子供たちの声を防災無線を通じて響かせようとする地域、ばらばらに活動していた複数の漁業組合が連携して賑わいや産業おこしに取り組もうと動き出した地域、スポーツを通して帰還高齢者の健康を増進させようとする地域団体、フードバンクの活動を通して地域の人々が地域の中での貧困を防ぐために動き出した活動等々 。
被災地域の人々が、自らの足で立ち上がり復興へ向けて動き出そうとする力強いエネルギーを感じました。この様な被災地域の住民の皆さんが主体的に動き出す活動こそが本格的な復興につながっていくのでしょう。それは同時に、これまでの7年間、地域にエネルギーを注ぎ続けてくれた外部支援者、外部団体の存在があればこそで、外部支援者、外部団体の存在価値が改めて今 評価される時なのだと感じました。今回の助成が被災地域の力強い復興活動につながることを心から期待し、総評といたします。
【選考委員】
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助成概要と選考理由
テーマ | 被災地-子ども応援プロジェクト |
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団体名 | 特定非営利活動法人 フードバンク岩手 |
代表者 | 理事長 伊勢 昭一 |
助成額 | 500万円 |
選考理由 | フードバンク岩手は、震災被害の大きかった沿岸部から内陸に避難した被災者へ緊急食糧支援を行い、市民や企業に食料提供やボランティアとして活動への参加を呼び掛けてきた。 特に被災地においては子どもを持つ貧困家庭は複合的な問題を抱え、深刻で早急に取り組むべき課題であり、アウトリーチ活動と他機関と連携した生活支援に取り組んでいる。 本事業では、新たに大船渡市でフードバンク事業を立ち上げ、年3回の食料提供を実施し、必要に応じて相談機関につなぐ。また、食品の受付拠点を増やして市民に食品寄付を呼び掛け、長期の休みには高校生や大学生のボランティアを募り、フードバンク活動への理解を深め、将来の担い手を育成する。 子どもたちが望む教育が受けられない課題もあり、進学の支援も期待したい。 |
テーマ | 被災地の中高生と大学生、大人の学びあいによるコミュニティづくり事業 |
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団体名 | 特定非営利活動法人 未来図書館 |
代表者 | 理事長 古澤 眞作 |
助成額 | 290万円 |
選考理由 | 未来図書館は、復興人材の育成に寄与するキャリア教育支援という大きくかつ難しい課題に着実に取り組んできた。また、これまでの取り組みを踏まえ、山田町での継続的な事業展開を明確な目標として掲げている点を評価した。 山田町における本事業の継続的な展開には、山田町や沿岸広域振興局の予算確保が不可欠と判断しており、東日本大震災以降の未来図書館の取り組みの成果が問われる段階となっている。 山田町へのノウハウ移転も、難しい取り組みとなることが予想されるが、本助成による支援が未来へと確実につながる取り組みとなるよう期待したい。 |
テーマ | 岩手県釜石市箱崎半島部の漁業集落復興まちづくり事業 |
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団体名 | 特定非営利活動法人 釜石東部漁業管内復興市民会議 |
代表者 | 理事長 高橋 道夫 |
助成額 | 342万円 |
選考理由 | 釜石東部漁協管内復興市民会議は、岩手県釜石市の8漁業集落の有志で設立され、「100年先を見据えた安心安全で活力にあふれる持続可能な復興まちづくり」を目指し、活動してきた団体である。 本事業では、主に津波伝承施設の整備などに取り組む防災教育・アーカイブ事業、地域資源を活かしたツアーの実施に取り組む観光事業、漁協女性部が取り組む特産品の商品開発事業を行う。いずれの事業も5年間にわたり取り組んで来たもので、今後長期的な取組みとしていくために毎年の指標を明確にしながらすすめることが必要な時期を迎えている。 異なる特徴をもつ漁業集落をまとめた組織の基盤の広さと地域づくりの視野の広さをいかして、釜石市の復興の地域づくりに成果を残すことを期待する。 |
テーマ | 「居場所ハウス」を活用した、住民の生活環境向上とコミュニティ創出事業 |
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団体名 | 特定非営利活動法人 居場所創造プロジェクト |
代表者 | 理事長 鈴木 軍平 |
助成額 | 373万円 |
選考理由 | 居場所創造プロジェクトは、岩手県大船渡市末崎町に震災被災者支援と高齢者の活躍を推進する目的で古民家交流施設「居場所ハウス」を建設、被災者の居場所づくりと生活支援を行ってきた団体である。 本事業では、週6日の食堂運営、居場所農園での収穫物に加え近隣の農・漁業者、商店等と共に朝市の開催、高齢者の健康づくりのための様々な講座・スポーツ大会を行ない、行事の折には高齢者福祉施設と連携し送迎シャトルバスを運行する。元保母・教員による子ども見守り活動や地域文化を次世代に継承するための季節ごとの行事も実施する。 運営の中心を担っている方たちが70代であるが、今回の事業を通じて多世代の利用・参加、運営にかかわる方が増え、「居場所ハウス」が地域包括事業の中心となり、NPOならではの取り組みとなることを期待したい。 |
テーマ | 南三陸町戸倉 復興公営入居者の引きこもりを防ぐ、外出支援事業 |
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団体名 | 一般社団法人 復興みなさん会 |
代表者 | 代表理事 後藤 一磨 |
助成額 | 200万円 |
選考理由 | 復興みなさん会は、仮設住宅のコミュニティづくりをきっかけに町民10名で活動がスタート、「被災した町民同士の絆再生とコミュニティの再構築」をミッションに、津波で生き残った椿を軸にした町づくりや、復興公営住宅および周辺地域が一体となった交流会の開催、住宅マップづくり、「南三陸復興まちづくり通信」の発行などを行なってきた団体である。 本事業では、周辺地域に買い物できる店舗や医療施設などが少ない南三陸町営戸倉復興住宅入居者を対象に、月1回の外出支援や外部支援者との交流会コーディネート、月1回の「復興町づくり通信」の継続発行に取り組む。 この事業を通じて、地域のコーディネート力が強化され、災害公営住宅移転後も、息長く外部支援者が関わり応援できる関係が維持されると共に、住民同士の絆の深まりや新たな出会いの喜びが生まれることを期待したい。 |
テーマ | キッチンカーで女川を元気に |
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団体名 | 一般社団法人 コミュニティスペースうみねこ |
代表者 | 代表理事 八木 純子 |
助成額 | 247万円 |
選考理由 | コミュニティスペースうみねこは、避難所の子育て層への女性支援をきっかけに活動をスタート、法人格取得後は「高齢者の居場所・生きがいづくり、若者や女性の雇用創出」を目指し、仮設住宅で引きこもりがちな高齢男性の農業、高齢女性の食堂支援を実施すると共に、若者の働く場づくりにも着手してきた団体である。 本事業は、キッチンカーで手作りの温かい食べ物をお届けしつつ、高齢者の生きがい・仕事づくりや、宅配を通じた地域の見守り活動を推進していく。災害公営住宅に入居している高齢者等、地域でやる気があり、動ける人を発掘、活躍の場を提供しながら日常的な地域課題の解消につなげようという視点を評価した。移動式のキッチンカーは、集まりの場に出てこられない住民との接点を作るにも効果的であり、ぜひとも存分に活用して頂きたい。 |
テーマ | カーシェアリングによるコミュニティ支援 |
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団体名 | 一般社団法人 日本カーシェアリング協会 |
代表者 | 代表理事 吉澤 武彦 |
助成額 | 498万円 |
選考理由 | 日本カーシェアリング協会は、「コミュニティで運営するカーシェアリングという今までになかった『地域の支え合い活動』のモデル」を団体のミッションに掲げる。新しいタイプの取り組みとして期待も大きいが、持続可能なモデルとなるかについては、不安も大きい。 しかし、本事業は、カーシェアリングに取り組んできた団体としての先駆性が表れているだけでなく、石巻市内のカーシェアリングを運営するコミュニティの経済的自立という目的を明確に掲げており、その成果が期待される。また、社会福祉財源からの確保も視野に入れるなど、現実的な構想である点も評価できる。 東日本大震災の復興活動と地域づくり活動とは表裏の関係にあり、カーシェアリングが確実に地域づくりにつながっていくモデルとなるよう期待したい。 |
テーマ | コミュニティカフェ・うめばたけ |
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団体名 | 特定非営利活動法人 まちの寄り合い所・うめばたけ |
代表者 | 代表理事 伊藤 壽朗 |
助成額 | 196万円 |
選考理由 | まちの寄り合い所・うめばたけは、高齢者の学習・交流の場作りを目指して設立された。 東日本大震災後は、「地域の誰もが集い、助け合い支えあうコミュニティとネットワークづくり」をミッションに掲げ、コミュニティカフェ・うめばたけを拠点に、子ども図書館、カルチャー教室の運営やイベントを通じて、被災者の生きがいや交流の場を提供している。 本事業では、被災地域からの転入者が多い石巻市山下地区の住民を中心に、サロン活動を充実させ、高齢者の外出機会の創出と孤立の防止、交流や生きがいづくりに繋げていく。 被災の度合いや、転入者との間に生じがちな「見えない分断」を解消すべく、誰もが集える場を提供している点が評価できる。また、自分の得意なことを活かせる場として、参加者が主体的に事業に関われる雰囲気作りも読み取れる。被災地支援から地域での日常的な生きがい、見守りづくりに移行しつつあり、地道な活動ではあるが応援したい。 |
テーマ | 東日本大震災被災地におけるグリーフケアの実践と普及・啓発事業 |
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団体名 | NPO法人 仙台グリーフケア研究会 |
代表者 | 代表 滑川 明男 |
助成額 | 375万円 |
選考理由 | 仙台グリーフケア研究会は、震災前より自死遺族が死別後の悲しみに向き合いその後の人生を歩み始めることができるよう、語ることが難しい心のうちを語る場「わかちあいの会」を開催してした団体である。2011年以降は、震災によって大切な方々を亡くされた方がどなたでも参加できる場として石巻市、気仙沼市等でもわかちあいの会を開催、電話相談にも対応してきた。 本事業は、グリーフケアの実践と普及啓発として、死と直接向き合う方たちがグリーフケアの担い手として研鑽を積む場「担い手養成講座」やグリーフケアの関する講義を各地で行う「出前講座」などに取り組む。グリーフケアを学ぶ場は限られており多くの支援者や担い手にこの事業が届くよう実施していただきたい。 悲しみを語れないまま周囲から孤立し取り残されることのないよう、多くの方たちにグリーフケアを知っていただく活動の拡がりを期待する。 |
テーマ | 被災地の障害者が素敵に生き、はたらく事を応援するプロジェクト |
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団体名 | 特定非営利活動法人 ポラリス |
代表者 | 代表理事 田口 ひろみ |
助成額 | 330万円 |
選考理由 | ポラリスは、「障がいを持つ人も持たない人も、ともに素敵に生き、はたらける地域社会の創造」を目指し、山元町にて障がい者とその家族、そしてボランティアたちが、障がい者支援にかかわる様々なことの学びと、障がい者の社会資源を増やすことを目的に活動を実施している団体である。 本事業は、「健やかに地域で生きる」、「安心して地域で生きる」、「地域で素敵にはたらく」といった支援を様々な立場の方や専門家の協力を得ながら推進することで、障がい者の方自身がいきいきと暮らしていく基盤を作るとともに、実践的な経験を積む関与者を増やすことで、より持続的な環境を作ることを目指している。 一方的な支援ではなく、地域の中での共生を目指しており、多様性を認め合う地域づくりとして、引き続き発展することを期待したい。 |
テーマ | 地区住民の暮らしを守り支える「ひっぽ移動販売プロジェクト」 |
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団体名 | 一般社団法人 筆甫地区振興連絡協議会 |
代表者 | 会長 引地 弘人 |
助成額 | 407万円 |
選考理由 | 筆甫地区振興連絡協議会は、宮城県丸森町の筆甫地区に住む全住民参加が参加、公民館指定管理者の役割を担いつつ、福祉ニーズ・生活ニーズに応える活動を行い、さらには地元産業を含め地域の活性化を着実にすすめている団体である。 当該地域は、原発事故による放射能の影響をうけ復興の取組みを進めてきたが、その流れを引き戻すほどの人口の流出、高齢化が進んでいる。 本事業では、この地域の中核店舗の再生と店舗に通えない高齢者のための移動販売を軌道に乗せることに取り組む。移動販売において、確実に収入をあげていくことは、相当な困難が予想されるが、経営見通しもたてており、積極的な挑戦とその成果の全国への還元を期待する。 |
テーマ | 福島で暮らしていく上で、不安を乗り越え未来の指標を獲得していくための活動 |
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団体名 | NPO法人 ふくしま30年プロジェクト |
代表者 | 理事長 佐原 真紀 |
助成額 | 271万円 |
選考理由 | ふくしま30年プロジェクトは震災後に設立され、市民自らが空間放射線量や食品放射能、内部被爆の測定に取り組んできた。 現在は、放射能飛散に伴う健康被害を最小限に食い止めるための検査体制の構築やデータ収集、健康相談会や交流会、ニュースレターの発行や子ども向けワークショップの開催等を通じて、「自ら測り、自ら考え、自ら判断」する社会基盤づくりに取り組んでいる。 本事業では、県外からの帰還者や、情報不足で生活や子育てに不安を感じる人々を対象に、交流会や勉強会、放射能測定と結果の情報発信を行なう。 放射能に対する危機感や関心は薄れ、不安の度合いは人それぞれに異なる。本事業が安心して気持ちが吐き出せる場づくりや仲間づくりの助けとなり、住民や子ども達の生活の安心に繋がることを願う。 |
テーマ | 空き家を地域と共に再生し地域コミュニティづくりに活用する事業 |
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団体名 | 特定非営利活動法人 中之作プロジェクト |
代表者 | 代表理事 坂本 政男 |
助成額 | 475万円 |
選考理由 | 中之作プロジェクトは、津波被害に耐えた小さな港町「中之作」において、解体が決まった江戸時代の建物を買い取り、住民参加でレンタル古民家「清航館」として再生することで、貴重な港町の風景保存と過疎集落の活性化に取り組んでいる。 本事業では、住民参加型の古民家再生の経験を活かし、集落の見晴らしの良い高台に長年放置されていた建物を再生し、コミュニティカフェ「月見亭」をオープンする。また、空き家バンクを設立し、新たな移住者を募集しマッチングさせる。 今までの事業において、順調に古民家再生を果たしており、地域の活性化に寄与していることから、今後の長期的かつ更なる展開が図られることを期待したい。 |