2015年7月23日(木)~24日(金)、かながわ県民センターにて、NPOと行政の対話フォーラムを開催いたしました。23日の【基礎編】~自治体職員のためのNPO講座~の概要をご紹介します。今回は、全国42都道府県から、2日間延べ220団体260名の方にご参加いただきました。改めまして、心より御礼を申し上げます。
来年度の「NPOと行政の対話フォーラム」は、7/14(木)~15(金)に2日間の日程で、同じくかながわ県民センターにて開催する予定です。詳細は、改めてご案内いたします。ぜひご予定ください。
以下、基礎編の概要です。
【レクチャー1】「NPOの基礎」講師 早瀬昇 日本NPOセンター代表理事
レクチャー1では、社会におけるNPOの意義、NPOがなぜ求められているかを中心に解説しました。
まず、そもそもの市民活動とは何かについて言及したうえで、NPOの社会的役割について説明しました。次に、公共の概念やボランティア活動とは何かについて説明した後、データに基づいてNPOの全体像を明らかにしました。NPO法の意義と期待されていること、市民活動の特徴・特性について説明しました。最後に、市民活動の意味を、市民の「参加」をキーワードに再確認しました。
【レクチャー2】「協働」講師 萩原なつ子 日本NPOセンター副代表理事
レクチャー2では、現代に求められる協働のあり方について、NPOと行政の役割を中心に解説しました。
まず、「共助社会づくり」という考え方に触れて、中央集権から地方集権へと変化していく状況の中で、市民一人ひとりの参加・参画がますます求められる社会になってきていることを説明しました。そのうえで、協働とは何か、そしてなぜ求められているのかを説明し、豊島区で行われた「としまF1会議」を例に当事者と向き合い、対話と参画をもとに施策を展開することの重要性や、有効性について紹介しました。最後に『行政と協働するNPOの8つの姿勢』を題材に、NPOと行政の協働のポイントを紹介しました。
参考
としまF1会議概要
行政と協働するNPOの8つの姿勢
※知っておきたいNPOのこと3【協働編】では自治体職員有志が策定した「NPOと協働する行政職員の8つの姿勢」を収録しています。
【レクチャー3】「支援」講師 田尻佳史 日本NPOセンター常務理事
レクチャー3では、地域で多様な市民活動が生まれている中、どのような支援策が求められているのかを解説しました。
まず、そもそもなぜ行政のNPO支援施策が必要なのかを説明しました。次に、どのような支援が必要なのかについて大きく活動基盤と運営基盤の2つの視点を通じて説明しました。その2つの視点を元に、支援の幅や内容を考えていく必要性を提示し、最後に、支援の可能性と限界があることを、支援のポイントとともに説明しました。
【レクチャー4】「評価」講師 今田克司 日本NPOセンター常務理事
レクチャー4では、成果を客観的に表すことの重要性について確認し、それを測るための評価の基本的な考え方を解説しました。
まず、評価の基本的な考え方として、評価とは「体系的な情報収集から事実を特定し、それに価値判断を加えること」と説明。計画段階から事後評価まで全体を捉えて策定していくことが求められることを指摘しました。次に、評価の最近の潮流から、行政評価の特徴と課題まで、行政体系の基本構造や導入状況を踏まえて説明しました。最後に、地域課題の解決を進めるうえで必要な評価の視点を、厚木市や多摩市の事例を挙げ、市民参加による参加型評価について説明しました。