Microsoft NPO Day 2010 地域別ミーティング(広島・8/1)実施報告

Microsoft NPO Day 2010 地域別ミーティング(広島)
「地域IT支援コミュニティ立ち上げのための”地域ミーティング広島”」

日時:2010年8月1日(日)14:30~16:50
会場:幟会館2階会議室C(広島市中区八丁堀3-1)
主催:特定非営利活動法人ひろしまNPOセンター
記録:毛利葉(ひろしまNPOセンター)

ひろしまNPOセンターでは、「NPO Day2008広島」以降、「ひろしまイーパーツPC寄贈プログラム」、「SPREAD情報セキュリティサポーター検定講座」、「NPO実践ブログ講座」など、NPOへのIT支援の企画をすすめてきましたが、単発のイベントで終わりがちでした。広島県内のNPOに対して、効果的・継続的・個別的なIT支援を展開できない現状のもと、当センターの日常的なNPO支援活動の一環としてIT支援コミュニティを立ち上げていくことを目的に、「NPO Day2010地域ミーティング広島」を開催しました。
開催にあたって、NPOのIT活用の実態や要望をつかもうと、広島県内約600のNPO法人を対象に、「IT活用に関するアンケート」を作成・発送し、3週間という短期間でしたが、100近くのNPO法人から回答を得ました。ほとんどのNPO法人でPCが活用されていましたが、セキュリティ対策ソフトを利用していない法人が2割近くありました。また、PCの法人所有7割に対して、個人所有のPCを利用している法人が5割にのぼり、PC寄贈を約5割の法人が、ソフトウエアの寄贈を約3割の法人が希望していることがわかりました。PCの活用方法に関しては「文書作成や保存」「データ管理や集計」「会計事務」など会の事務・運営に関してほぼ100%だったのに対して、情報の発信媒体としては65%の活用状況で、50%のNPO法人が「HPの作成・運営」(第1位)の支援を求めていることを裏付けていました。また、支援に関して、「ITに関する講座の開催」(40%)や「情報へのアクセス」(37%)を求めていることがわかりました。
今回、地域別・テーマ別の中間支援組織やIT支援を行っているNPO法人・個人に参加を呼びかけ、講師・スタッフを含め16名の参加で開催しました。こじんまりした会となりましたが、お互いに初めて出会う方も多く、名刺交換や自己紹介からのスタートとなりました。
はじめにマイクロソフト社の西堀華子さんより「Microsoft NPO Day、マイクロソフト社の社会貢献活動について」のお話をいただき、ひろしまNPOセンター事務局長の毛利葉より前述の「IT活用に関するアンケートの結果報告」を致しました。
後半は、日本NPOセンター情報部門主任の吉田建治さんの進行で、「NPO支援センターによるIT支援」についてお話いただき、その後、広島在住のMVPである上本亮介さんより「”使える”Office2010、Windows Live の情報提供」ということで講演をいただきました。時間が20分オーバーしましたが、その後質疑応答や意見交換を行い、終了しました。
①市町でNPO支援に関わっているセンターからの参加が得られなかったこと。
②参加者のITレベルやNPO支援への関心に差があったこと、支援対象として想定しているNPOのIT活用レベルについて認識にズレがあったこと。
③短い時間の中に多くの内容を盛り込んだことで、各セッションでの話が中途半端な提示で終わってしまい、方向性が定めきれず、参加者にとって消化不良な面を残したこと。
④ミーティングの目的が、「支援者に対してOffice2010等ITの最新情報を学んでもらうこと」だったのか、「支援コミュニティの立ち上げについて議論すること」だったのかがはっきりしなかったこと。
などが、反省点としては残りました。
一方、シニアネットなど行政と連携して広くパソコン講座等を地域で開催されている方から、IT支援活動を専門にされている方、環境問題の解決や青年起業家支援、女性の自立支援といったテーマ型の中間支援機関等、様々な立場の方が「NPO-IT支援」という共通のテーマで集まる機会をもつことができ、今後のIT支援コミュニティ形成にむけた一歩を踏み出せたことは成果でした。

記録提供:毛利葉さん(ひろしまNPOセンター)