11月23日 09:30~15:00
 セミナー・分科会

 セミナー6 [資金改革] 定員:100名 

「市民ファンド」のつくり方・育て方


「市民ファンド」の明確な定義はまだありません。ここでは仮に「市民の寄付を中心に、市民(活動)を助成対象に、市民が運営するファンド」としておきます。市民による・市民のための・市民のファンドといっていいでしょう。このような市民ファンドは、10数年前に誕生し、市民一人ひとりの志を原資に、何とか自立させながら、市民活動・市民運動の芽を育み、社会変革に向けた役割を果たし続けています。市民ファンドの運営に関わっている皆さん、これから立ち上げようと検討している皆さん、とにかく関心のある皆さんが、市民セクター全国会議に結集し、3つの先駆的な事例から共に学び、交流し、市民ファンドを育む土壌づくりの契機にしたいと思います。全国からの積極的な参加と報告をお待ちしています。

論点 市民ファンドはなぜ必要か ―市民セクター強化に果たす役割―
市民ファンドをいかに立ち上げ、いかに育てるか
「地域」と「全国」で共通するもの・異なるもの ―寄付集めから助成先の決定まで―
多様な市民ファンドをつくり育てるためのネットワークの重要性

■事例報告者 奥田 裕之さん (特定非営利活動法人まちぽっと スタッフ)
菅波 完さん  (特定非営利活動法人高木仁三郎市民科学基金 事務局)
米田 佐知子さん(特定非営利活動法人神奈川子ども未来ファンド 事務局長)
■ファシリテーター 坂本 憲治さん (特定非営利活動法人市民社会創造ファンド 事務局長)
■協力 特定非営利活動法人市民社会創造ファンド


 分科会A [地域の力を引き出す力] 定員:50名 

地域における市民セクターの触媒力


社会的、地域的な課題が複雑化する中、人と人のつながりや従来型コミュティは希薄化し、地域の人材や資源は限られています。今後、持続可能な地域の形成や コミュニティの活性化には、分野やセクター、立場を超えて多様な(意思ある)人々や団体がつながり、地域の人材と資源を有効に活用して協働していくことが 必要です。
そこで、市民セクターは、それぞれの地域の中でマルチステークホルダーの存在を的確に把握し、つながりを変化させる力、つまり触媒力を発揮していくことが重要です。この分科会では、マルチステークホルダーをつなげていくプロセス、地域の課題解決に向う市民セクターの触媒力を任意団体、社協、生協などの事例から解き明かします。

論点 市民セクターの触媒する力を発揮するために必要な力(具体的に)
触媒力をつちかうプロセス
マルチステークホルダーへのはたらきかけ方、協働による変化と成果

■事例報告者 勝部 麗子さん (社会福祉法人豊中市社会福祉協議会 地域福祉課長(コミュニティソーシャルワーカー))
手嶋 尚人さん (谷中学校 運営人/東京家政大学 准教授)
向井 忍さん  (生活協同組合コープあいち 参与)
■コーディネーター  青海 康男さん (特定非営利活動法人いしかわ市民活動ネットワーキングセンター(i-ねっと) 事務局長)


 分科会B [地域の力を引き出す力] 定員:50名 

市民セクターとしてゆずれないこと


昨今、行政の役割・権限の変化や市民セクターの成長などから、これまでの「行政と市民セクター」「地域と市民セクター」の関係に変化が表れ始めています。「事業委託」「指定管理」「制度化」に代表されるように、多様な連携が進んできました。しかし、一方で「事業委託と団体経営」「制度化による弊害」「市民セクターと行政と地域の役割分担」」など、新たな論点も浮き上がってきています。
そこで、この分科会では、当事者の立場にたった「連携」や、市民セクターとしてゆずれないことについて、「ニート・引きこもり」「ホームレス」支援の現場を事例として、参加者と一緒になって議論していきます。

論点 制度化による可能性と弊害
事業委託と団体経営
人権を守っていくための行政・NPO・地域の役割分担
NPOとしてゆずれないこと

■事例報告者 石井 正宏さん (株式会社シェアするココロ 代表取締役社長)
後藤 浩二さん (スープの会 事務局長)
■コーディネーター  西川 正さん  (特定非営利活動法人ハンズオン!埼玉 常務理事)


 分科会C [参加と共感で生み出す力] 定員:50名 

変化をもたらす多様な参加


ボランティア活動は、社会のさまざまな問題を解決するために、市民の主体的な参加によって行われてきました。NPOが社会的に広がりを見せている現在でも、このことに変わりはありません。多くの市民が多種多様な参加をすることによって、課題の解決に近づくはずです。
本分科会では、参加の意義や参加を進める方法について、事例を通して、また、分科会参加者自身や所属組織に引き寄せながら考えます。ボランティアを単なる労働力として見ていませんか?参加の形態や方法は多様ですが、組織への参加に留まらず、ミッションの実現に参加し、個人・組織・社会の変化につなげることが重要である、という視点で議論を深めていきます。

論点 参加によって個人(ボランティア)、組織はどのように変化するのか
参加を単に各組織への参加にとどまらせるのでなく、ミッションへの参加をいかに実現していくか
参加を進める上で市民団体間で協働できる点は何か

■事例報告者 阿南 健太郎さん(財団法人児童健全育成推進財団 課長)
清水 俊弘さん (特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC) 事務局長)
羽仁 カンタさん(FLAT SPACE 代表/A SEED JAPAN・ごみゼロナビゲーション事業部 統括責任者)
細谷 卓爾さん(元 「抱きしめてBIWAKO」実行委員会事務総長/しみんふくし滋賀顧問)
■コーディネーター  水谷 綾さん  (社会福祉法人大阪ボランティア協会 事務局長)


 分科会D [参加と共感で生み出す力] 定員:50名 

市民活動における商い的手法の意味と可能性


近年、社会的課題の解決の新たな方法として「ソーシャル・ビジネス」に注目が集まっています。課題を抱える人たちのために有料でサービスを提供することは、NPOの自立的、継続的な運営を支える資金づくりの手段としても注目されています。
その中で、忘れてはならないのは、社会の課題と向き合い、セーフティネットの視点をもち、市民参加を促しながら、活動を継続していくという視点です。一方、ソーシャル・ビジネスが先行している途上国では、サービスから取り残された最貧困層への支援という課題が浮かび上がっているという報告もあります。
本分科会では、先駆的に取り組まれた実践者の報告を受け、市民セクターが取り組むべきソーシャル・ビジネスについて、使命の追求と事業継続性の確保をポイントに検討していきます。

論点 ソーシャル・ビジネスに巡る概念の整理
市民セクターにとってのソーシャル・ビジネス
使命の追求・継続性・採算性、自立的組織運営

■事例報告者 佐野 章二さん (有限会社ビッグイシュー日本 代表/特定非営利活動法人ビッグイシュー基金 理事長)
谷口 奈保子さん(特定非営利活動法人ぱれっと 理事長)
■コーディネーター  長沢 恵美子さん(一般社団法人日本経団連事業サービス 総合企画・事業支援室長)
今田 克司   (特定非営利活動法人日本NPOセンター 理事/CSOネットワーク 共同事業責任者)


11月23日 15:30~16:30
 クロージング

私たちの市民社会は、描けたか。


2日間にわたり、さまざまな角度、立場から進めてきた、セミナー、分科会を通して、市民社会の可能性を探ります。

大橋 正明 (特定非営利活動法人日本NPOセンター 副代表理事/恵泉女学園大学人間社会学部教授)
田尻 佳史 (特定非営利活動法人日本NPOセンター 常務理事・事務局長)
その他
詳細プログラム(1日目)

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