燕市児童研修館「こどもの森」
新潟県燕市
森のだいどころ『もぐもぐ』収穫祭~もぐもぐBOUSAIファンタジー~
タイトル | 森のだいどころ『もぐもぐ』収穫祭~もぐもぐBOUSAIファンタジー~ |
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協力NPO |
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その他協力者・関係者 |
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開催日時 | 11月8日 |
開催場所 | 燕市児童研修館「こどもの森」 |
目的 |
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概要 | ●畑作り 収穫祭で調理しやすい野菜を選定し、苗植えから収穫までを行う。お楽しみ会形式で、参加者を募集。同時に地域の大人の協力者も募集する。 ↓ ●かかし作り 毎年、地域のまちづくり協議会が行っているかかし作りに、こどもの森も参加する。地域の田んぼに置くものだけでなく、こどもの森に置くかかしも作成し、お互いの活動をPRできる場にし、協力体制を作る足がかりとする。 ↓ ●収穫祭のPR活動 昨年同様、集客の見込める大きな行事の中でどんどこプロジェクトのPRをする。 ↓ ●森のだいどころ『もぐもぐ』収穫祭~もぐもぐBOUSAIファンタジー~ “食”と“防災”をテーマにした収穫祭を行う。 今後、NPO法人ふるさと未来創造堂と内容について検討していく。 |
燕市児童研修館「こどもの森」について
連絡先
住所 | 〒959-1263 新潟県燕市大曲3355 |
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電話番号 | 0256-61-1551 |
レポート
当日の様子
関係者打ち合わせ
新潟NPO協会、園芸福祉つばめ(以下、園芸福祉)、NPO法人ふるさと未来創造堂(以下、ふるさと未来)、中越防災安全推進機構(以下、中越防災)の皆さんとこどもの森職員による、プロジェクトの作戦会議です。昨年の反省点をどう修復していくか、地域をどのように巻き込んでいくか、畑の作物選定...話は尽きません。これから本格的にスタートするプロジェクトに、参加者一同わくわくしています。
7月上旬 畑作り
2年目の畑作りは、昨年よりずっとスムーズにスタートしました。園芸福祉の皆さんには、どんどこプロジェクト開始前のさつまいもの苗植えから協力していただきました。また、地域の方より、ブロッコリーときゅうりの苗をいただき、こどもの森で畑作りをしていることを知っていただけていることを感じました。
燕市食生活改善推進委員協議会(以下、食推)の皆さんとは、収穫祭での献立を考え、秋植えの作物を大根と人参に決めました。秋の種まきも楽しみです。
7月下旬 かかし作り
燕第一地区まちづくり協議会(以下、まち協)の恒例行事、"親子で作る案山子勢ぞろい展示会"にこどもの森のかかしも出展することにしました。職員にとっては初めてのかかし作り。まずは、まち協さんに昨年までの写真や実物を見せていただきました。年々、レベルが上がってきているとのことで、初出展のプレッシャーはかなりのものでした。土台はどのように作るのか、素材の選び方などのアドバイスをいただきました。
かかし作りがスタートすると、お孫さんと来館した方が、「こどもの森もかかし作るんだかね。楽しみらね〜。」と言って手伝ってくださったり、小学生は、「俺たちの町内の方が上手らし!」と自慢して来たり...地域の恒例行事に参加することの楽しさを職員が感じることが出来ました。
展示会終了後、こどもの森にかかしが引っ越し、また収穫祭当日はまち協さんのかかしもお借りしたところ、「田んぼの中にいたのらかね?引っ越しらな。」とお散歩をしている方からの声掛けもありました。
8/31(月) 野菜の種まき
あいにくの雨の中、園芸福祉の皆さんの協力のもと、大根と人参の種まきをしました。雨降りでも種まきをしたいと、赤ちゃん連れの親子が参加してくれました。恵みの雨となって、大きな野菜が育ちますように!
9/5(土) ツバメルシェ@こどもの森
昨年に引く続き、集客の見込まれる行事の中で、収穫祭のPR活動を行いました。燕市観光協会やお隣の交通公園と協力して行う、来場者約7000人という大きな行事です。グリーンボランティアみどりの皆さんに協力いただき、小さなカップに野菜の種をまいたり、多肉植物を植えたりしました。収穫祭のPRポスターを作成し、多くの方に見ていただく良い機会になりました。
9/28(月) いもほり
好天!絶好のいもほり日和です。参加者約60人で狭い畑のおいもはあっという間に収穫完了。園芸福祉さんから、いものツルを食べられると聞くと、若いお母さんたちは興味津々で耳を傾けていました。こどもの森職員からは、いものツルを使ったリース作りを紹介しました。
11/2(月) 野菜の収穫
荒天...しかし園芸福祉の皆さんの協力により無事収穫できました。小さな子どもたちはプランターのミニ大根を収穫して「ちっちゃーい!」。
園芸福祉さんから珍しい大根3種類の差し入れがあり、採れたての大根と一緒に試食会もしました。生の大根をポリポリとおいしそうに食べる様子にお母さんたちは驚いていました。
11/8(日)森のだいどころ『もぐもぐ』収穫祭〜もぐもぐBOUSAIファンタジー〜
館庭では、国道交通省信濃川河川事務所の協力により降雨体験車と地震体験車を設置しました。館内受付で職員お手製の紙バックを受け取り、早速防災クイズラリーに挑戦する親子もいました。
また、ふるさと未来さんの設置した"防災楽習(がくしゅう)迷路"は、災害時に必要なものを集めながらの迷路遊びで、何度も何度も挑戦する子がいるくらい、大好評でした。
収穫した野菜や乾物などの保存食を使い、"お絵描きさつまいも"、"もみもみサラダ"の災害食調理体験も行いました。また、食推さんから非常時の配食という設定ですいとんを調理していただきました。
サバイバルクッキングでは、ビニール袋を使ってさつまいもモンブランを作りました。さらに、収穫祭1週間前に地域の皆様からの提案で、農協さんの協力によるビニール袋を使った炊飯方法も教えていただけることになりました。
ふるさと未来さんによる"〜親子防災講座〜防災とらの巻"は、急遽3回も開催していただきました。赤ちゃんから高齢の方まで一緒に体を動かしたり、防災グッズを作ったり、楽しみながら防災について考える時間が持てました。
よかったこと
防災や畑作りに関する専門的な知識だけでなく、多くの方に活動を知ってもらうにはどうすればよいか、協力者を得る方法、何よりも職員が楽しんで企画していく方法をふるさと未来と園芸福祉の双方から学ぶことができました。
子どもたちの声
参加者アンケートより(原文のまま)
- サバイバルクッキングがかんたんでたのしかったです。さつまいものお絵かきするのがたのしかったです。
- くぐりながら歩いてカードをとり、すべてみつけたとき、とても楽しかったと思いました。クイズでヒントをさがすのがとてもむずかしかったけど、すべて問題が解けたときに楽しいと思いました。
- 停電や火じがおきたとき、ぼうさいクロスワードにいるものが書いてあるのでおぼえられました。
- しんど7や180ミリまでのはげしいことをやって楽しかったです。
- 新聞紙で箱を作るのが以外にも大変でしたが、おもしろかったです。
ボランティア学生感想
- 普段の生活で小さいこと触れ合う機会がないが、今日は一日中触れ合え、いい経験になった。
- 他のボランティアさんと交流できて自分のためになったと思う。
協力NPOの感想
ふるさと未来感想
"何よりも職員が楽しんで企画していく"というこどもの森スタッフの思いが伝わる取組でした。その思いに共感した人が集まり、今後も新たなつながりを創りだしていくのだと思います。燕市の子育ての駅としての機能だけでなく、"地域協働を生み出す場"としての機能も有する施設として認知をしていただくとともに、持続可能な実施体制と主となる事務局スタッフの負担軽減も視野に入れ、活動を展開されることを願っています。
長期間にわたっての活動、本当にお疲れ様でした。今後も応援しています!
中越防災感想
防災教育は、防災教育という名前だけで難しそうで抵抗がありますが、今回のように親子で楽しみながら学べる場所があると子どもは楽しいことは覚えていて、きっと家に帰ってからもいろいろ話をしたでしょうし、家族の意識向上にもつながる良い機会になったと思います。
その他協力者の感想
参加保護者感想(アンケート原文のまま)
- 遊びながら防災について学ぶことができ、子どもにも伝わったと思います。親は再確認することができました。
- 小さい子がいても楽しめました。日頃、防災グッズを用意していないので、いただいたチェックリストを参考に準備したいです。迷路は、子どもを抱っこしながらだったので、汗だくになりました。実際、被災してしまったら、逃げられるか不安になりました。
- 少ない材料でも調理やおやつが作れるとは驚きでした。しかもおいしい!!お皿作りや炊飯術もとてもためになりました。家でも作ってみたいと思います。
- 子ども達もとても楽しんでいたのでよかったと思います。災害食もおいしくいただいました。ふだんはできない体験ができてよかったです。ありがとうございました。
- ふだん、備蓄品、オムツなど準備していないし、心の準備もしていなかったので、改めて防災準備の必要を感じた。
協力者・ボランティア感想
- 子育てが終わってしまった世代なので、こどもの森には入れるだけでわくわくした。楽しそうに活動する子どもたちの姿を見ることができて、自分も楽しい時間を過ごすことができた。
- 春からイベントのたびにお手伝いをしてきて、収穫祭でその集大成を見ることができた。
- 来年は畑作りからかかわってみたい。
児童館担当者の感想
プログラム開始当初、まち協に協力依頼に行ったところ、「今でも行事をたくさんしている、これ以上仕事を増やさないでくれ」と言われてしまいました。しかし、落ち込んではいられない! "地域"を少し広範囲に設定し、より多くの方にお声掛けしていきました。すると皆さんがどこかで繋がっていて、不思議な感じをうけながら、プログラムの内容がどんどんと膨らんでいきました。プログラムが終了して活動を振り返ってみると、まち協のかかし作りに児童館が出かけていてことをきっかけに、地域ですでにできているネットワークに、こどもの森が加わることができたことを実感しました。
また、今回のプロジェクトで協力いただいた団体とほうき作りのお楽しみ会を企画したり、東北へ送るどんぐりを集めたり...様々な活動へ展開していく喜びも感じることができました。