NPOどんどこプロジェクト

NPOどんどこプロジェクト 2019

黒部市立中央児童センター

富山県黒部市

身近にある里山をフィールドに『生き物』『自然』『食』を考える【PART2】

タイトル 身近にある里山をフィールドに『生き物』『自然』『食』を考える【PART2】
協力NPO
  • 前山里山ほたるの会
  • NPO法人明日育
その他協力者
  • 黒部市食生活改善推進協議会
  • さくら幼稚園
  • 中央小学校
  • 桜井小学校
  • 桜井高校
事業期間 2019年5月~2020年10月
開催場所 黒部市立中央児童センター、黒部市立東部児童センター、黒部市前沢地区
目的 自然豊かな里山での活動を通して、自然遊びの楽しさを存分に味わい、大人になってから暖かい思い出の一つとなるような体験の場とする。また、環境保護や食育活動に取り組んでいるNPOや黒部市食生活改善推進協議会の協力のもと、自然や食の大切さを学び豊かな人間性が形成されることを目的とする。
概要
  • 前山里山ほたるの会が活動されている里山作りのフィールドで環境整備やビオトープ作りやほたるの川の再生の取り組みの紹介・ほたるの観賞、虫捕りなどを体験する。また、今年度新たに黒部市食生活改善推進協会の協力のもと、地場産食材を使ったごちそう会を実施する。
  • 子ども達が自ら新聞を作ることで、楽しかった体験を振り返り、自然の豊かさを 改めて感じとり、故郷を思いやる心を育てる。

【第1回】5月24日(金)/前山里山ほたる再生のための環境整備
【第2回】6月又は7月土曜日/ほたるの観賞と地場産食材のごちそう会
(その他、ほたるの川の再生の取り組みの紹介や写真展示など)
こども新聞(壁新聞)作成
【第3回】10月平日/里山虫捕り探検
こども新聞(壁新聞)作成

黒部市立中央児童センターについて

連絡先

住所 〒938-0022
富山県黒部市金屋464-1
電話番号 0765-54-4007

レポート

当日の様子

里山ほたる再生のための環境整備
『カワニナ放流』【令和元年5月24日実施】

カワニナのいる小川を事前に職員が確認。小川そばの道路に獣除け電線が張り巡らせてあったりしたので安全面に十分気を付けて実施。「カワニナって何?タニシのことやろ?」「どう違うんけ?」行く前から興味津々で当日を心待ちにしていました。いざ現地へ行くとカワニナ以外にもサワガニやヤゴ、土ガエル、イモリなど様々な生き物との出会いに子ども達は大興奮でした。

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里山ほたるの観賞&夏野菜のカレーパーティー
【令和元年6月29日実施】

ほたるが乱舞する時期がその年の気候などに左右され、日程を決めるのが難しくその上たくさんの方を巻き込んだ事業で、ある程度早めに決定しないといけなかったため予想を立て日時を決めました。残念なことに1週間ずれてしまい遅くれてしまった上に悪天候となり、里山へは行くことができませんでした。それでもカレーパーティー実施場所の同地区改善センター前の川に活動終了間際になってほたるが20匹程出現してくれ、子ども達もお母さん方も大喜びでした。また、カレー作りでは調理室がたくさんの人数で狭く活動しづらく大変でしたが、食改の方や参加者のお母さん方の協力でたくさんの量のカレーや副食のおからサラダやヨーグルトクリームパフェも無事出来上がりました。今回旬の野菜を使ったベジブロスのカレーでしたが、野菜の旨みがしっかり出て甘口のおいしいカレーが出来上がり、作る前から野菜が苦手と連発していた子も残さず美味しそうに平らげお代わりまでしていました。初めて作ったベジブロスのカレーは子どもから大人まで大好評でした。その他ほたるの生態のお話やクイズ、うちわ作り、ビンゴ大会などみんなで楽しみました。

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里山ほたる再生のための環境整備『カワニナ秋の放流&里山昆虫探し』
【令和元年9月28日実施】

天候が悪く寒かったことと平日で遅い時間に実施したこともあり、生き物の活動が活発ではなく中々遭遇することができませんでした。継続的に参加している子の中には、昨年の生き物がいっぱいの様子を知っているだけにがっかりしていました。ただ初めて参加した子ども達は「里山ってどんなとこ?」といった質問が出るほど全く未知の世界であったので、いざ里山に到着すると自然豊かな昔の時代にタイムスリップしたような風景に感激していました。初めて体験するカワニナ探しや放流。また小川や田畑に足を踏み入れ生き物と触れ合った貴重な体験はかけがえのないものとなった様で終了後も子どもとの会話の中によく出ていました。

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よかったこと

  1. 子ども達は、自然豊かな里山でカワニナ放流や様々な生き物との出会いなど初めて経験することばかりでたいへん有意義な時間となりました。
  2. 地域で活躍しておられる『ほたるの会』『食改』の方々に環境保護や食育等についての話を聞くことができ、よい学びの場となりました。午後から夜にかけての長い行事となりましたが、友だちや親子でじっくりとふれあい楽しい一時を過ごすことができました。家に帰ってからもよほど楽しかった様で、夢中になって話を聞かせてくれたと当日仕事で参加できなかったお母さんがよい経験をさせてもらったと大変喜んでおられました。
  3. 両児童センター、NPOの3者の日程の調整が上手くいかず、平日に行うことになり、時間的に慌ただしい活動となりました。それでも参加した子ども達にとっては、春とはまた違った秋の里山を体験するよい機会となりました。

子どもたちの声

  • ほたるについて知らないことをたくさん教えてもらいとても興味が持てました。
  • 楽しかったのでもう一度参加したいです。
  • ほたるが手に乗ってうれしかった。
  • 雨で里山に行けずほたるが見られなくてがっかりしていたけど、最後に近くの川でほたるに会えてうれしかったです。
  • ほたるを生れて初めて間近で見られて嬉しかったです。

協力NPOの感想

  • 自分達の活動を地域の子ども達やお母さん方に知ってもらえてよかったです。今後もこの里山に足を運んでもらい、ほっこりした気分になってもらえれば嬉しいです。せっかく繋いだ関係性をこれからも持ち続け、負担にならないような方法を考え、一緒にアイディアを出しながら、できる範囲で楽しくやっていければよいのではと思います[前山里山ほたるの会]
  • 今年度新たに黒部市食生活改善推進協議会の皆さんの協力も得て、公民館での会食なども行うことができました。新たなNPOやボランティア団体との協働が広がっており、今後も様々な団体との連携協働が広がっていく可能性を感じました。[NPO法人明日育]

その他協力者の感想

  • 食品ロスについて知ってもらえるよい機会となりました。またベジブロスのカレー喜んでもらえてよかったです。[黒部市食生活改善推進協議会]
  • 日頃忙しく子どもとじっくり料理を作る事などできないでいましたが、今回子どもと一緒に料理ができて楽しかったです。玉ねぎのみじん切りに大泣きしている様子が可愛らしかったです。
  • 昔の様にほたるを見かけることがなくなって子どもと楽しみに参加しました。雨となりあきらめていましたが、最後にほたるが見られて嬉しかったです。[父兄]

児童館担当者の感想

児童センタースタッフだけではここまで充実した活動を実施するのは難しくNPOの方々の協力をなくしてはできなかったと思います。自然豊かな『里山』での様々な生き物との出会いや触れ合い。地元の旬の食材でのカレー作りと食事会。滅多に経験できない貴重な体験をさせていただきました。参加した子どもも大人も今後忘れることなく何かの拍子にふと思い出し、温かい気持ちになり自分の生まれ育った故郷の有難さを感じるのではと思います。