誰もが、自身で選んだ場所で暮らせる地域をめざし、いま、医療や福祉の専門職、地域住民、行政、NPOが様々な連携に取り組んでいます。その背景には、過疎高齢化や小児難病、在宅医療、多文化社会など、社会の変化があります。
いつでも、どこでも、だれもが、安心して暮らせる社会の実現のために、セクターを超えて連携に必要なことは何か。医療分野のNPOの先駆的な取り組み事例から学びます。
[スピーカー]
岩室 紳也さん(ヘルスプロモーション推進センター(オフィスいわむろ) 代表)
1981年自治医科大学医学部医学科卒業。神奈川県で僻地、泌尿器科、HIV/AIDSの診療や保健所での公衆衛生活動に従事。1994年からAIDS文化フォーラム in 横浜運営委員。2003年から民間公衆衛生医として全国各地の健康なまちづくりを支援。東日本大震災以降、岩手県陸前高田市、宮城県女川町のソフト面での復興支援に携わる。現在、ヘルスプロモーション推進センター(オフィスいわむろ)代表、厚木市立病院泌尿器科、陸前高田市ノーマライゼーション大使。
川口 耕一さん(一般財団法人 健やか親子支援協会 専務理事)
臨床検体輸送の仕組みを構築し、全国に展開中。今年度より希少疾患患児の保護者の就労支援の仕組みづくりを進めている。NPO法人タンデムマス・スクリーニング普及協会・東京支部代表:新生児スクリーニングに関するコンサルテーションセンター運用及び外部精度管理を実施。
株式会社プラネットシンクジャパン代表取締役:シンクタンクとして地産地消、地域間国際協力、青空ディサービス等の地域振興計画に携わる。
岩元 陽子さん(特定非営利活動法人 多言語社会リソースかながわ(MICかながわ) 副理事長)
放送大学の卒業研究で神奈川の在住外国人支援団体について取り上げたことをきっかけに、地元の横浜市で1997年、国際交流ボランティア団体立ち上げ。外国人住民から病院への同行通訳の依頼が多く、医療通訳の制度化の必要性を感じて、2002年より医療通訳の養成・派遣を行うNPO法人MICかながわに参加。英語通訳および派遣コーディネーターとして従事しつつ、MICの医療通訳普及啓発活動の一環で、全国各地の講座にも講師として協力。
[コーディネーター]
萩原 なつ子(特定非営利活動法人 日本NPOセンター 代表理事)
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科・教授。(財)トヨタ財団アソシエイト・プログラム・オフィサー、東横学園女子短期大学助教授、宮城県環境生活部次長、武蔵工業大学環境情報学部助教授等を経て、現職。著書に「市民力による知の創造と発展」。2004年より日本NPOセンター常務理事、副代表理事を経て2018年より現職。