テーマ別セミナー
~知見の基礎体力をつける。市民セクターのトピックを共有する~
[22日 AM 9:30~12:00、PM 13:00~15:30 定員:各100名]
市民セクターを担う方々と共有したいトピックを扱います。それぞれのテーマについてその概要、注目されている背景、市民セクターに与える影響などについて解説いただき、市民社会のあり様を考え「主体的参加」と「有機的連携」を生み出すためのヒントを伺います。
※22日は多様な立場の人たちと「これからの15年」を見据えた議論をするための「セッション」と、市民セクターを担う方々と共有したいトピックを扱う「テーマ別セミナー」に分かれて実施します。セッションもしくはテーマ別セミナーのいずれかを選んでご参加ください。
※セミナー3、4、5、9、10は協賛プログラムです。企画内容は各協賛団体にご提供いただいています。
セミナー1
変化の先頭に立つ人たちへのメッセージ(1)
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セミナー2
市民セクターの成果を可視化するための評価
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セミナー4
市民セクターのリーダーと考える
コミュニティ・オーガナイジングのあり方
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セミナー5
新ODA大綱をめぐる議論と私たち
~援助と国益の関係、民間資金の位置づけ、軍の関与等~
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セミナー6
変化の先頭に立つ人たちへのメッセージ(2)
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セミナー7
新しい国際開発目標と日本の地域の「持続可能性」
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セミナー8
企業の社会貢献活動の現状と、
企業セクターから市民セクターへの期待
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セミナー9
休眠預金の活用と日本の「善意の資金循環」の未来を考える
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セミナー10
非営利組織とアドボカシー
~政治的活動をめぐって~
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AM
セミナー1 変化の先頭に立つ人たちへのメッセージ(1)
日本NPOセンター機関誌『NPOのひろば』巻頭インタビューに登場いただいた方から、改めてお話を伺います。各分野のリーダーの方々から現代社会への課題意識を伺い、社会を見る新たな視点を得ます。
トップバッターは落語家で、女性初の真打となられた古今亭菊千代さん。手話落語や憲法9条を扱った落語など、多様な落語を手掛けてこられました。続いて登壇いただく東京大学総長の濱田純一さんは、「ギャップターム(ギャップイヤー)」の議論を提起するなど、影響力のある立場から、率先して改革を仕掛けておられます。それぞれご講演をいただいた後で、当センター萩原が対談する形で、お話を伺います。
- 登壇者
古今亭菊千代さん 一般社団法人落語協会 真打
濱田純一さん 東京大学総長
- 聞き手
萩原なつ子 認定特定非営利活動法人 日本NPOセンター副代表理事
AM
セミナー2 市民セクターの成果を可視化するための評価
NPOにとって「評価」は「怖い」ものでも「頭が痛くなる」ものでもありません。いや、本来そうではないはずだ。では、なぜ…?
本セミナーでは、NPOが評価の賢い使い手となるにはどんな心構えと技術が必要なのか、理論と実践の両面から議論します。昨今、SROIに代表されるような評価の数値化・貨幣価値化の要請も増えており、ややもすると資金提供元に「言われたから評価しなきゃ」になりがちですが、じつは評価の活用の余地は大きい。「実用重視評価」、「参加型評価」、「エンパワーメント評価」など、一旦評価のことばのなかに分け入ってみると、そこにはNPOに参考になる考え方、理論や手法がたくさん。事業の改善、アカウンタビリティの確保、組織の学び、にとって欠かせない評価のあり方について、専門家を交えてともに学ぶ機会とし、外部からの要請でなく自らの基準と尺度で実践するNPOの評価文化の確立に向けて歩みを進めます。
- 登壇者
源 由理子さん 明治大学大学院 教授
鈴木 綾さん 特定非営利活動法人ビーンズふくしま 副理事長
渡邉 清孝さん 特定非営利活動法人ハンガー・フリー・ワールド 理事・事務局長
- 進行
今田 克司 日本NPOセンター 常務理事
AM
セミナー3 進化する地域円卓会議
地域の多様な課題に、多様なステークホルダーが協働して取り組みを進めるための対話の機会として、「地域円卓会議」を取り入れる地域が少しずつ増えつつあります。
自治会・町内会をはじめ、商店・農林水産業などの事業者、金融機関、労働者、消費者、市民団体、教育機関、行政など、さまざまな主体が、お互いの課題や力を共有しながら、協働して課題解決に挑むきっかけを生み出す「地域円卓会議」。
すでに先行している地域では、地域の課題の共有はもとより、具体的な課題解決に向けた協働事業や連携が生まれ、それを機に円卓会議のあり方も進化しています。
課題の共有をきっかけに、解決に向けた動きを生み出しながら、自らも進化する「地域円卓会議」を、どのように仕掛け、運用するか。各地で「地域円卓会議」を実践する方々から、その現状と可能性を伺います。
- 登壇者
小阪 亘さん 公益財団法人 みらいファンド沖縄 代表理事
板持 周治さん 雲南市役所政策企画部地域振興課 統括主幹
- 進行
川北 秀人さん IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所] 代表
(社会的責任向上のためのNPO/NGOネットワーク 幹事団体)
AM
セミナー4 市民セクターのリーダーと考える、コミュニティ・オーガナイジングのあり方
市民主導で政府、企業など様々な関係者を巻き込みながら自分たちのコミュニティを根本からよくすることを目指し、社会の仕組みを変えていく「コミュニティ・オーガナイジン(以下、CO)」。1人1人の市民が力を合わせ、社会的弱者(女性、エスニック・マイノリティ、障がい者、不安定就労層、高齢者、移民、子ども・・・)の声を社会に届け、社会変化を起こすCOは、世界中に広がっています。日本でも、古くは「一揆」や水俣でうまれた「地元学」、生協活動など、COの歴史が積み重ねられています。
このプログラムでは、市民セクターで活躍されているリーダー同士が「そもそも自分自身はどのような思いで活動を始めたのか」「自分の活動の原点はどこにあるか」「市民セクターで活動する仲間はどのような価値観を共有しているのか」といったことをともに語り合い、COの根幹である<共感を生み出す「自分の物語」>を語ることを通して、次の活動へのモチベーションを高めたいと思います。
- 登壇者
鎌田 華乃子さん 特定非営利活動法人 コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン 代表理事
室田 信一さん 首都大学東京 准教授
AM
セミナー5 新ODA大綱をめぐる議論と私たち~援助と国益の関係、民間資金の位置づけ、軍の関与等~
現在、「政府開発援助(ODA)」の基本理念を定めた「ODA大綱」を11年ぶりに見直す動きが政府にあり、日本の援助に関わる関係者のあいだで活発な議論が続いています。
本プログラムでは、ODA 供与先である途上国の開発、貧困・格差の解消を第一義とする開発援助のあり方や、援助と「国益」の関係、民間資金の位置づけ、軍の関与、持続可能性に関する考え方など、日本国内で活動するNPO関係者が今知っておくべき援助に関する考え方や国際的な潮流を押さえていきます。「ODA大綱見直し」を切り口に、開始から60年目を迎えた日本のODAが今後どうあるべきか、私たちが国際協力・援助に携わる際に気を付けるべき点は何か、を議論します。また、プログラム開催時期にはODA大綱見直しに関するパブリック・コメントが実施される予定であり、NGO・NPOと日本政府の意見交換をもとに、NPO関係者に関連の深い論点について情報提供します。
- 登壇者
藤田 伸也さん 外務省 国際協力局 政策課 企画官兼首席事務官
大橋 正明 特定非営利活動法人国際協力NGOセンター 理事長/日本NPOセンター 副代表理事
稲場 雅紀さん 動く→動かす 事務局長
山中 悦子さん 草の根援助運動 理事
PM
セミナー6 変化の先頭に立つ人たちへのメッセージ(2)
日本NPOセンター機関誌『NPOのひろば』巻頭インタビューに登場いただいた方から、改めてお話を伺います。各分野のリーダーの方々から現代社会への課題意識を伺い、社会を見る新たな視点を得ます。
浜田敬子さんからは、現代社会におけるマスコミの役割について伺います。どれだけ真実に近づくことができるのか。アエラ編集長としてのこだわりや、マスコミの立場から見た現代社会について伺います。トリを務めていただくのは渡部潤一さん。壮大なビジョンを持ち、一方で日々、地道な作業を積み重ねていく天文学の手法は、市民セクターのあり方にも通じるものがあります。進展著しい天文学の中で、どのように仕事に取組み、社会を見ておられるのか。それぞれご講演をいただいた後で、当センター萩原が対談する形で、お話を伺います。
- 登壇者
浜田敬子さん 朝日新聞社 アエラ編集部 編集長
渡部潤一さん 国立天文台副台長
- 聞き手
萩原なつ子 日本NPOセンター副代表理事
PM
セミナー7 新しい国際開発目標と日本の地域の「持続可能性」
開発と環境の目標を統合し、先進国・途上国を問わず達成のための努力を国や国際社会に促す新たな開発目標の策定が進んでいます。「持続可能な開発目標(SDGs)」と呼ばれ、2015年9月の国連総会で採択の運びとなりますが、この策定プロセスに積極的に関与しているNGOや市民社会ネットワークも多くあります。
国内や地域の課題に取り組む多くのNPOにとって、SDGsはどのような意味をもつのでしょうか。「国連とかで議論されていて私たちには関係ない」とか「ミレニアム開発目標(MDGs)は途上国の話だったし、日本とのつながりは薄い」などと考えがち。しかし、今後地域での持続可能性を考えるときに、SDGsは示唆に富み、市民社会が持続可能なスローガンを掲げるときにも国際社会からの後押しという武器が使えます。こういったねらいから、SDGsの概要やNGOの主張を学び、日本の地域での取り組みにいかに応用できるか議論する機会とします。
- 登壇者
有坂 美紀さん 環境省 北海道環境パートナーシップオフィス
石原 達也さん 特定非営利活動法人 岡山NPOセンター 副代表理事・事業統括長(ディレクター)
中村 絵乃さん 特定非営利活動法人開発教育協会/DEAR 事務局長
- 聞き手
今田 克司 日本NPOセンター 常務理事
PM
セミナー8 企業の社会貢献活動の現状と、企業セクターから市民セクターへの期待
1990年代から特に活発化した企業の社会貢献活動。現在では「戦略的CSR(企業の社会的責任)」、「CSV(共通価値の創造)」といったキーワードが 意識されるようになり、社内や本業との関係、地域との関係、社会との関係など、さまざまなステークホルダーの存在を意識して、より積極的に取り組む事例も 増えています。また、効果を数値換算する「SROI(社会的投資利益率)」をはじめとする「評価」が求められることも増えてきており、「実施することその ものに意味がある」とされてきた時代から、「どのような価値を社会に見せることができたのか」という視点も重視されるようになっています。 この大きな変化の中で、市民セクターは企業とどのような連携を構築するべきでしょうか。このセミナーでは、企業の社会貢献活動に対する考え方を伺った上 で、特に、市民セクターとの関係における具体的な事例を伺い、今後のよりよい連携について考えます。
- 登壇者
広瀬 雄樹さん 積水ハウス株式会社 コーポレート・コミュニケーション部 CSR室長/フィランソロピー・CSR・リンクアップフォーラム 幹事
長沢 恵美子さん 1%(ワンパーセント)クラブ コーディネーター/一般社団法人 経団連事業サービス 研修グループ長
- コーディネーター
水谷 綾さん 社会福祉法人 大阪ボランティア協会 事務局長
PM
セミナー9 休眠預金の活用と日本の「善意の資金循環」の未来を考える
検討が進む、毎年800億円生まれる休眠預金の社会的活用。この資金の活用を地域での新しい資金循環につなげ、更にNPOセクターが発展していくために、何が必要で何が課題なのか。また、これから2020年に向けて、寄付や社会的投資が進む社会を実現するために何を行うべきなのか。そのロードマップを参加者と一緒に考えるインタラクティブなセッションです。
今年4月には休眠預金の社会的活用を目指した超党派議連が発足し、6月には経済財政諮問会議の「骨太の方針2014」で初めて「寄付の醸成」と「社会的責任投資の推進」が文言として入りました。更には、9月にG8の社会的投資タスクフォースが各国首脳に社会的投資推進の勧告を出すなど、2014年はいくつもの新たな潮流が生まれつつあります。この潮流を、NPOセクターはどう戦略的に活かし、本質的な社会課題の解決に繋がる仕掛けにしていくのか。みなさんとともに、日本の未来をビジョニングしましょう!
- 登壇者
鵜尾 雅隆さん 特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会 代表理事/休眠口座活用国民会議 メンバー
鴨崎 貴泰さん 特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会 事務局次長/特定非営利活動法人SROIネットワークジャパン監事
PM
セミナー10 非営利組織とアドボカシー~政治的活動をめぐって~
公益法人、特定非営利活動法人をはじめとする非営利組織にとって、社会的課題を解決するためにはアドボカシー活動は欠かせません。一方で法的規制としては、特定非営利活動法人については政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを主たる目的にはできません。公益法人においては、先般、ある団体の公益認定申請に関して、特定の事案の法制化を推進することを目的とする事業が公益目的事業として判定されず、不認定の答申を受けたという事例があります。
多様な民間公益を担う非営利組織の立法活動を伴うアドボカシーは、様々な社会的課題を解決するためのものであり、その規制や制限が日本の民主主義の活力を損なうことがあってはならないはずです。本セミナーでは、本来、非営利組織と政治的活動に対する保障と規制について、どのような制度構築が望ましいのか、非営利組織にとっての認められ得る政治的活動とは何なのか、フロアも交えて考えます。
- 基調発題
三木 秀夫 さん 弁護士/特定非営利活動法人 大阪NPOセンター 理事
- パネリスト
三木 秀夫 さん 弁護士/特定非営利活動法人 大阪NPOセンター 理事
片山 正夫さん 公益財団法人 セゾン文化財団 常務理事
仲谷 栄一郎さん 弁護士
後 房雄さん 名古屋大学大学院法学研究科 教授
山口 誠史 さん 特定非営利活動法人 国際協力NGOセンター 事務局長
太田 達男さん 公益財団法人 公益法人協会 理事長