北九州のどんどこプロジェクト2009

レポート:デイキャンプ in 長野緑地

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いよいよ、今年度のプログラムがいよいよスタートです!初回は、到津児童館&南小倉児童館の2館合同の企画。去る9月6日、小倉南区にある長野緑地へ出かけました。
写真は、到津児童館から南小倉児童館に到着した水色のマイクロバス。今回ご協力いただくNPO「Kid´s work」の「ツルさん」こと鶴村さんが、自ら運転して、2館のお友達のお迎えにきて下さいました。すでに到津児童館のお友だち10人が乗っていました。今日は一日、野外での活動なので、皆、リュックサックに長そで・長ズボン姿です。
朝9時に集合して、いざ出発!

南小倉児童館から20分ぐらい走って、長野緑地に着きました。小高い山と、平坦な原っぱが隣り合わせになった公園です。聞けば、この山は、大昔の人たちのお墓である「古墳(こふん)」なのだそうです。

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すでに、Kid'sWorkの「ダイスケさん」こと大久保さんが、仲間とともに待っていてくれました。去年、平尾台での活動に参加したお友だちには、すっかりなじみのあるお兄さんです。
「集合~!」という、ダイスケさんの大きな声とともに、皆、集まりました。

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ダイスケさんのメンバーである、「つるさん」・「トミーさん」・「おおわくさん」・「すんさん」・「おくちゃん」の紹介の後、ここで活動しているNPO「長野美し村実行委員会」の白石さんも、ごあいさつしてくれました。白石さんからは、畑での野菜とりを体験させてもらいます。

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ダイスケさんが、今回のメインの活動である、「料理」の、①竹飯 ②飯ごう料理 ③蒸し焼き料理 の説明と、そのために必要になってくる ④竹を切ってくることとその竹を使えるように切ること ⑤石を焼くこと の注意点についてお話されました。 蒸し焼きは、バヌアツという南の国の人々がやっている、バナナの葉と石を用いた方法でチャレンジします。
活動に入る前に、それぞれに、やってみたい活動ごとに、チームに分かれました。竹を切り出して加工するチーム、バナナの葉っぱを取ってくるチーム、水を汲んでくるチーム といった具合です。
昨年度の平尾台でのデイキャンプに参加したお友達もいて、皆、真剣にダイスケさんの話を聞いていました。

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まずは、料理の加熱に使うための石を焼く準備から。全員、石を焼く場所へ移動です。

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ダイスケさんとツルさんが川原から取ってきてくれた川の丸っこい石を、まきの上に皆で乗せる作業をしました。ダイスケさん曰く、「炎は上へ上へと上るものなので、なるべく高く積み上げた方がよい」とのこと。

その後、それぞれのグループごとに、いよいよ作業へ。
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水を汲むグループは、緑地内の水道へ、ポリタンクを5~6個、手押し車を乗せて移動。手押し車を扱うのが初めてのお友達ばかりで、しっかりと手に持ちながら、移動していました。
バナナの葉っぱを取ってくるグループは、徒歩で、公園外の、バナナの木がある場所へ。バナナの木があるのは珍しいことで、ダイスケさん曰く「以前、たまたま探していたところ見つかった」とのことです。
竹を切り出すグループは、小高い山のやや急な斜面を上って、下からは見えないぐらい奥にある竹林へ。

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しばらくすると、竹チームが、立派な竹を、2~3人がかりで運んできました。早速、「竹飯」に使える形に加工スタート。のこぎりの動きに皆で集中しながらの作業です。

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他方では、飯ごうの準備が始まっていました。「フタにお米をすりきりで!」というダイスケさんの声に、初めてのお友達は「すりきり?」ととまどいながらも、児童館の先生たちのサポートを受けながら、すりきりのお米を飯ごうにいれて、ポリタンクの水で洗っていました。
ふと脇に目をやると、バナナの葉っぱチームが、大きなバナナの葉を数枚とってきていました。

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あちこちで、チームごとの作業が進んでいます。皆、真剣そのもの。
飯ごうや食材を加熱するための、かまど作りと、まき割りの作業も同時並行。まずは、ダイスケさんが、お友達にのこぎりの使い方を教えてくれました。「のこぎりをギィギィ動かしたらいかん。最初の切れ目が入ったら、あとは歌を歌うような感じで、ぎゅっと押さずに引いていけばいいとぜー。」。

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小川では、魚の下準備が始まっていました。お友達2人が、小川にはだしで下りて、うろこを除いています。魚は、ダイスケさんいわく、「デカくて見栄えがするスズキ」です。確かに、両手で持たないといけないぐらいの大きさです。通りすがりの大人たちから「うろこはしっかり取らんと、食べれんぞー。」と声をかけられては、ガリガリと取っていました。包丁で内臓を出しましたが、「緑やー」「赤いのもあるよー」と、初めて見る内臓にお友達はビックリ。回りで他の作業をしているお友達にも、見せびらかして(?)いました。

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石を焼いているあたりでは、バナナの皮の、真ん中の筋を取り除く作業を、包丁でしていました。これをすることで、包むときにバナナが折れ曲がったり破れたりするのを防げるとのこと。

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首を落とした状態の丸ごとのにわとり2羽と、お友達が下準備をした魚を包む作業へと進みましたが、石のやけ具合がいまひとつということで、さらにまきを加えて、石も積みなおしました。

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飯ごうでの炊飯は完了!

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ようやく、竹飯に使う竹の加工もできて、お米を入れて、研ぎに行っていました。
飯ごうを乗せた後のかまどに、お米を入れた竹を乗せて、いよいよ竹飯も炊飯タイムです。

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今度は、「長野美し村実行委員会」がお世話をされている畑をお借りしての、野菜取りです。ツルさんの案内の下、手のあいたお友達で、畑に入りました。

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ピーマン、なす、プチトマト・・・どれも、太陽をたくさん浴びて、つやつやとみずみずしいものばかりでした。中には、生のまま味見をして、「おいしー!」と感激するお友達も。

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野菜は切って、かまどの上に置いた焼き網へ。児童館で準備してくださったソーセージやシーフードとともに、おいしそうなにおいがたちこめてきました。時間はすでに12時を回って、皆、お腹はペコペコのはずです。

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焼きなおした石が、ようやく石焼きに使えるぐらいの熱さになってきたようです。ダイスケさんいわく、「白っぽくなった石が、使える石やけんな。でも、全部すんごい暑いから、ぜったいに触ったらいかんぜ!!スコップでやってみぃ。」 少し離れていても熱が伝わる石を前に、お友達は、「顔が熱いー!」と言いつつ、頑張ってチャレンジしていました。
そうして、ようやく石焼きの準備ができました。小高い石の中には、バナナの皮でくるんだ鶏2羽と魚が入っています。この状態で、しばらく待ちます。

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石焼きを待ちながら、飯ごうのご飯と、網で焼いた食材を、皆でいただきました。どれも、味つけをしなくても、十分においしくいただけました!待ちに待った竹飯も、ようやく炊きあがり。
「竹飯は、一番がんばった人が先に食べり。その上で、皆に振る舞っちゃりー。」とダイスケさん。竹の持ち運びからずっと頑張っていたお友達が先に試食して、皆も試食。竹の風味がどことなく生きていて、これも、とてもおいしくいただきました!

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空腹が落ち着いた頃、お友達が小川にカエルを発見!食べていた紙皿を使って、捕まえにいきました。大き目のカエルだったので、皆、大騒ぎです。皆で見て、小川に逃がしたところ、一生懸命逃げるカエルを見たお友達が、「平泳ぎ、うまいねー!」。

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そんなこんなしているうちに、石焼きがいよいよ完成!まず取り出したのは魚です。バナナの皮をはいでみると、いい具合に蒸し焼きになっていました。少しのしょうゆを垂らして皆で試食です。身がホクホクとしておいしかったです。

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今度は鶏の登場。丸焼きの状態を初めてみるお友達ばかり。「いいにおいー!」「早く食べたい!」と皆心待ちにしています。ダイスケさんが上手に身をほぐしてくれて、いよいよ試食。トレイ2枚分にもなり、皆で、塩コショウをかけて、いただきました。お腹に一つ石を入れた上で、バナナでくるんだせいか、どの部位も大変ジューシーでした。

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すっかりお腹がいっぱいになったところで、ダイスケさんのリードで、沢遊びに出かけました。
長野美し村実行委員会の方いわく、この沢はとても水がきれいで、昔は飲み水にも使えていたほどとのこと。この日は、足の甲がつかる程度の少量の水でしたが、先の大雨の時には、堤防が決壊するほど増水したそうです。皆、列をなして、ズンズンと奥の方へ進んでいきました。

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20分ほどして戻ってくると、皆、腰のあたりまで、ズブぬれです。高校生のボランティアのお姉さんも、ズボンがぬれた上に、サンダルが流されそうになり、あわてて取りに行っていました。

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気がつけば、終了予定の16時。当初予定していた、竹でのバウムクーヘンづくりまでは出来ませんでしたが、ユニークな調理のチャレンジ、試食、沢遊び・・・と、めったにできない体験がたっぷりの1日でした。
終日、日差しが厳しく、とても暑い中、皆よく頑張りました。ダイスケさんたちや、長野美し村実行委員会の皆さんにも、大きな声で御礼を言いました。

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また、ツルさんの運転で、2つの児童館へ送っていただきました。南小倉児童館のお友達が先に下車をしましたが、皆、疲れを見せるどころか、元気が有り余っている様子で、下車してからも、じゃれあっていました。皆のエネルギー、計り知れませんね。

大久保さんのプログラムを2年連続で経験したお友達は、話を集中して聞いたり、危ないことや難しいことも的確に取り組む姿勢を、おのずと身につけている印象でした。

平尾台の時から、大久保さんファンのお友達もいると児童館の先生から聞いています。また、ユニークなチャレンジが出来たらいいですね!

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